セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ2

大腸

タイトル

P-092 難治性潰瘍性大腸炎に対するタクロリムス経口投与による寛解と非寛解群の比較について

演者 伊藤亜由美(東京女子医科大学消化器内科)
共同演者 飯塚文瑛(東京女子医科大学消化器内科), 合阪暁(東京女子医科大学消化器内科), 中尾絵美子(東京女子医科大学消化器内科), 大森鉄平(東京女子医科大学消化器内科), 米沢麻利亜(東京女子医科大学消化器内科), 白鳥敬子(東京女子医科大学消化器内科)
抄録 【目的】難治性潰癌性大腸炎(UC)の新たな治療法としてタクロリムスの有効性が多く報告されている.今回タクロリムスを導入し臨床的寛解を得た群とタクロリムスを導入するも臨床的寛解を得られなかった非臨床的寛解群についてLichtiger’s Clinical Activity lndex(CAI)内視鏡所見についてはEnd(》scopic Activity Index(EAI)を用いて両群間の差異を検討した.【方法】2010年2月~2011年10月までにタクロリムスを投与し臨床的寛解を得た7例(男性3例 女性4個日非臨床的寛解群であった7例(男性5例 女性2例)を比較対象とした臨床的寛解はトラフ達成後2週間自の段階でCAI3以下となった群と定義した.原則入院加療として内服は絶食下または食前にて投与しタクロリムスの1回投与量はO.025一{).05mg/kg、血中トラフ濃度を10-15ng/mlに設定した.トラフ達成後は2週間同濃度を維持し2週間以降のトラフ濃度は5-10n9/mlを目標に調節したタクロリムス治療導入前治療開始約2週間後のCAI及びEAIを比較し導入後4週以降はCA工を用いて比較し。臨床的寛解群非臨床的寛解群の背景因子や各評価因子の差異について検討した.【結果】タクロリムス投与前のEAIは臨床的寛解群:平均値12.8(min14-max17)と非寛解群:平均値12(min8-max14))であり有意差は認められなかった.タクロリムス投与前のCAIでは寛解群:平均値10.2(min6-max16).非寛解群:平均値16(min11-max21)であり有意差を認めた(p≦O.02).背景因子としては非臨床的寛解群と臨床的寛解群では前治療には差は認められなかった.また非臨床的寛解群2例において外科的治療を要した。【結論】タクロリムスによる寛解導入を検討する際に治療前のCAIがタクロリムス投与後の効果判定予測として有効である可能性が考えられた.
索引用語