セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ1

胃・十二指腸

タイトル

P-118 内視鏡治療で生じた十二指腸穿孔例4例の検討

演者 道上篤(札幌厚生病院胃腸科)
共同演者 西岡均(札幌厚生病院胃腸科), 前田聡(札幌厚生病院胃腸科), 黒河聖(札幌厚生病院胃腸科), 乙黒雄平(札幌厚生病院胃腸科), 鈴木肇(札幌厚生病院胃腸科), 寺門洋平(札幌厚生病院胃腸科), 山下真幸(札幌厚生病院胃腸科), 田中浩紀(札幌厚生病院胃腸科), 萩原武(札幌厚生病院胃腸科), 小澤広(札幌厚生病院胃腸科), 本谷聡(札幌厚生病院胃腸科), 今村哲理(札幌厚生病院胃腸科)
抄録 十二指腸は管腔が狭く屈曲部を有しているためスコープの操作性が悪く内視鏡治療が困難な場合が多い.さらに筋層が薄いことから治療の際には穿孔の可能性が高いと考えられる十二指腸内視鏡治療が普及してきているが治療で生じた偶発症に関しての対処法が確立されていないのが現状である.今回我々は内視鏡治療で生じた十二指腸穿孔例4例に関して年齢基礎疾患穿孔原因症状検査所見CT所見t治療方針に関して検討した.年齢は59歳頃ら85歳までで平均年齢は67.5歳であった.穿孔の原因は十二指腸腺腫のEMR後出血の止血時に生じたものが1例十二指腸潰瘍出血に対する止血時に生じたものが1例十二指腸腺腫に対するESDで生じたものが1例吻合部近傍の残胃癌に対するESDで生じた症例が1例であった.治療は保存的治療を選択し経過をおえた症例が2例経過観察中に手術となったものが1例最初から手術を選択した症例が1例であった.穿孔後からの腹痛を全例で認め経過中に増悪を認めたものが1例であった.経過をおった3例中38度以上の発熱を1例で認めたCT所見は後腹膜腔のfree airを全例で認めt腹腔内fr㏄airを1例.気縦隔を1例腹水を1例で認めた.保存的治療で改善した2例は穿孔部はクリップで縫縮さ礼腹膜刺激症状や腹水貯留を認めなかった.また経過申に高熱や著明な白血球の増多症状の増悪を認めなかった手術となった症例はクリップで縫縮できなかったものが1例クリップで縫縮したと考えたが経過中に高熱腹部所見腹水の増悪を認め手術に移行した症例が1例であった.十二指腸内視鏡治療で穿孔が坐じた際にはクリップ等で穿孔部を縫縮できない場合は外科治療の適応となると考えられるが保存的治療を選択した際には腹部所見バイタルサイン血液検査CT所見の変化に注意して経過を追うことが重要である.
索引用語