セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ1

胃・十二指腸

タイトル

P-119 上部消化管癌性狭窄における十二指腸ステント治療の経験

演者 長濱正吉(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座)
共同演者 大城清哲(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座), 赤松道成(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座), 狩俣弘幸(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座), 野里栄治(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座), 下地英明(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座), 佐村博範(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座), 西巻正(琉球大学消化器・腫瘍外科学講座)
抄録 【はじめに】切除不能な上部消化管癌性狭窄例は嘔吐などによって著しくQOLが損なわれる.QOLの改善を目朗として十二指腸ステントの有用性が報告されている.当科で十二指腸ステントを挿入した3例を報告する、【症例1】70歳代男性2007年7月に前1医で胃癌に幽門側胃切除・B-1再建術が施行(T2N2MO Stage M:A)されている.2009年12月頃から体重減少食欲低下が出現.前司受診し胃癌再発または膵頭部癌が疑われ手術適応なしとされた.当科での加療を希望し2010年4月当科紹介受診.切除不能の可能性を十分にICし4月下旬手術を施行.腹膜播種を認め切除不能と判断、播種巣を切除し小腸痩を造設した病理所見で胃癌術後再発と診断.吻合部狭窄に対して5月中旬に十二指腸ステントを留置.術後化学療法を導入し再手術から1年6ヶ月聞治療継続中である、【症例2】70歳代女性.2009年11月に心窩部痛が出現.2010年1月に近医受診し胃癌と診断され3月に当科紹介となった.同月下旬1に審査腹腔鏡を施行StagelV(T4aNxPIMIPER CYI)と診断化学療法を導入したが徐々に腫瘍は増大.2011年7月頃から嘔吐を繰り返し入院胃幽門部癌性狭窄と診断7月中旬に十二指腸ステントを挿入したが消化管出血を発症し輸血を要したCVポートを留置後在宅へ移行.9月上旬に死亡された【症例3】60日代女性.2009年3月目近医で横行結腸癌に対して結腸切除(脾曲部)(SE NlMO Stage皿a)を施行統合弄瓦症で補助化学療法は未施行。2010年4月に局所再発で再手術が施行その後当院へ紹介され2010年12月から外来化学療法(mFOL-FOX6)を導入.2011年3月に癌性胃狭窄を発症し4月に十二指腸ステントを留置.その後は食事摂取可能となり10ヶ月問化学療法を継続中である.【まとめ】切除不能な上部消化管癌性狭窄例では狭窄改善目的の十二指腸ステントによって長期間の化学療法が継続できる痺例もあり.考慮してよい選択枝だと思われた.
索引用語