抄録 |
【はじめに】胃痩栄養での半固形化栄養剤の物性はこれまで製品そのもので評価されているが胃内での物性変化やその影響については明らかではない.そこで今回入工胃液を用いて各種製剤に添加した際の物性を測定し半固形化栄養材の胃内部における物性変化や影響を検討した.【方法1(試験1>人工胃液を用いた薬剤の溶出試験方法に準じ半無形化栄養剤の残存性評価を入工胃液500mしに栄養剤約50mLを添加後緩やかに撹絆し入工胃液内での経時的な残存性を検討した.(試験2)人.[胃液を用いた各種栄養材の粘性変化として栄養剤200mしに人工胃液120mしもしくは消化酵素ペプシンを0.1%添加した人工胃液を添加後陣絆混合し人工胃液と栄養剤混合物の経時的な粘性変化を消化酵素の影響も含めて検討した.なお対照として同量の水を加えた検討も阿時に行った【結果】試験1では表示粘度にかかわらず混合後ただちに残存性が低下するものとハイネカームソリッドなど保持されるものに二分された.試験2では人工胃液存在下でハイネを除きゆっくりと粘度は低下し始めペプシン存在下では高粘度製品ほど影響を受けにくかった.対照ではペプシン投与より粘度低下が顕著であった.【考察1胃内環境を完全に再現することはできないが今回の人工胃液を用いた検討では寒天を使用した製品で残存性が高かった.そしてペプシンより希釈の影響が顕著であったことは.製品自体の半固形化の方法とその物性や栄養剤投与後の追加水分量が胃内の物性に影響する可能性が示唆された.必要水分量は近年発売の製品では以前より多めに設定されているが半固形化の臨床評価では製品物性ともに追加水分量も考慮する必要がある.そしてt栄養面を含む総合的な臨床評価は人工腸液とともに検討しなければならずさらに胃内環境をより胃痩栄養時に近い条件への設定も必要かと考えられた. |