セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ2

大腸

タイトル

P-133 腸管ベーチェット病5例の治療方法の検討

演者 堀井城一朗(国立病院機構福山医療センター)
共同演者 豊川達也(国立病院機構福山医療センター), 表静馬(国立病院機構福山医療センター), 岡本明子(国立病院機構福山医療センター), 渡邊一雄(国立病院機構福山医療センター), 藤田勲生(国立病院機構福山医療センター), 合原大博(国立病院機構福山医療センター), 寺尾正子(国立病院機構福山医療センター), 村上敬子(国立病院機構福山医療センター), 友田純(国立病院機構福山医療センター)
抄録 【目的】腸管ベーチェット病は比較的稀な疾患であり.薬物療法としては5-ASA製剤.ステロイド剤免疫調整剤抗TNFα抗体等の投与が行われるが未だ確立された治療法はない.【方法11998年から2011年10月までの間に当科で診断および泊療を行った腸管ベーチェット病5例を対象とし治療奏効性について検討を行った.【結果1平均年齢は46。6(34-62)両性劉は全例男性平均初発年齢31.0(17-49)歳平均罹病期間は15.6(4-25)年であった.ベーチェット病型診断は1例が不全型で4例が疑い症例であった自覚症状は下血1例下腹部痛4例であった.全例に再発性の口腔内アフタを認め腸管病変は回盲部に限局した打ち抜き潰瘍が2例回腸の打ち抜き潰瘍が1例回盲部および上行結腸に多発する打ち抜き潰瘍が1例十二指腸及び小腸回盲部.に多発する打ち抜き潰瘍および旗孔形成が1例であった.治療奏効性については4例で寛解導入にステロイドを投与し1例で抗TNFα抗体を投与しいずれも奏効した維持療法としては3例で免疫調整剤を投与し1例では5-ASA製剤1例は抗TNFα抗体および免疫調整剤投与を行っているステロイドで寛解導入した1日前おいて経過中腸管狭窄のため手術が施行されたが術後免疫調整剤の投与を開始した後は寛解維持されている抗TNFα抗体単記にて寛解導入された症例は一面を伴う症例であり抗TNFα抗体投与にて病態が改善した後に手術が施行された.術後の経過中に腹部症状の増悪を認め潰瘍も完治しなかったため免疫調整剤を併用したところ現在寛解維持できている.【結論】当科における腸管ベーチェットの検討からはステロイドによる寛解導入は有用と思われる.また寛解維持においては免疫調整剤の投与が有効と考えられた.抗TNFα抗体については当科では1例のみの経験であるが痩孔を伴う症例において著明な痩孔の改善及び全身状態の改善を認めたため有効であると期待される.
索引用語