抄録 |
il目的】近年大建中eWdeをはじめとする漢方薬において炎症性腸疾患(IBD)に対する有効性が臨床試験にて証明されている.半夏魚心湯OPは一般的1に一壷の下痢や慢性腹部違和感などに一般的に用いられるが大黄申のパイカリンを介したCPT11の遅発性下痢症に関しての有効性が広く知られている.今回我々はIBD症例39例に対して(潰瘍性大腸炎:UC 19例クローン病:CD 20例)半夏垢面ueouを投与しその有効性を検証したので報告する.【方法1当院において2010.10以降半夏虚心湯軌5g/日を4週間投与した潰瘍性大腸炎(UC)19例(男性12例女性7例平均年齢36.6±16.2歳)クローン病(CD)20例(男性16例女性4例平均年齢38.3±6.8歳)を対象とし半夏濡心Waco投与前後の活動指数(UC:部分Mayo scoreCD=CDAI)CRP便回数併用治療をもとに蘂剤投与における有効性を検討した統計学的手法としてはt検:定を用いてp〈OLO5を有意とした.【成績1UCでは部分Mayoscore 2.OS→288(p=O.58)CRPO.15→1.59(p=027)便回数561→622(p=O.39)で改善を認められなかったが便性状や自覚症状の改善は19例中9例に認められた.CDにおいてCDAI 189→169(p=0.03)と有意改善を認めCRPO.48→OA8(p=0.31)t便回数は820→731(p=O.91)で著変を認めなかった.【結論1半夏面心湯②はIBDにおいて抗炎症性効果は認めないものの臨床症状改善効果のある薬剤であることが示唆された.特にCD症例においては術後および抗TNFα製剤併用中の症例が17例ずつ含まれており治療の上乗せ効果が期待できる可能性がある.潰瘍性大腸炎誘発マウス(酪酸投与)では半夏乱心湯⑲は黄連中のベルペリンによる腸管上皮細胞死の抑制効果があるとされているとあり若干の文献的考察を加え報告する. |