セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

C型肝炎2

タイトル

P-146 C型肝炎に対するインターフェロン治療によるAFP値変動と肝発癌抑制

演者 田村康(新潟大学消化器内科)
共同演者 上村顕也(新潟大学消化器内科), 高村昌昭(新潟大学消化器内科), 五十嵐正人(新潟大学消化器内科), 川合弘一(新潟大学消化器内科), 山際訓(新潟大学消化器内科), 須田剛士(新潟大学消化器内科), 野本実(新潟大学消化器内科), 青柳豊(新潟大学消化器内科)
抄録 【背景・目的】近年インターフェロン(IFN)治療とAFP変動・肝発癌についての評価が行われている.【方法】:IFN治療を24週以上施行したC型慢性肝炎・肝硬変患者263例を対象に治療前後のAFP値の推移治療後の肝発癌とAFP値の関連について検討し肝発癌予防における血清AFP測定の意義を評価した.またAFP 2000ng/ml以上を示したC型肝硬変症例に対しIFN治療を行いAFP低下および肝発癌抑制を維持している稀な症例を経験したので合わせて報告する.【結果11FN製剤はIFNα2bPegIFNα2bPeglFNα2aが大多数を占め著効136例(51.7%)再燃51例(19.4%)無効76例(289%)であった.治療効果に関わらず治療終了時のAFP値は有意に低下した. IFN治療後にHCC発症を7例に認めたがINF治療終了時のAFP値が10ng/ml以上を示した群がら有意に多くHCC発症を認めた.症例は49歳女性のC型肝炎患者.腹部US・MRIでは肝癌は認めないが2007年にはAFP 2864ng/mlまで上昇した(L3分画は9.0%PIVKAIIは14mAU/ml).2008年4月から発癌抑制を目的に少量IFN治療を開始し翌2009年にPeg-IFNとRibaVirinの併用治療を開始した.その後AFPは徐々に低下し2011年3月は106nげmlとなり画像上でも肝癌は認めていない.【考察・結語】AFPはC型慢性肝炎・肝硬変症例に対する発癌リスクの指標として有用でありIFN治療によるAFP値変動の検討が肝発癌の予測および治療継続の指標になりうると考えられた.
索引用語