セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

C型肝炎・B型肝炎

タイトル

P-150 精神疾患を合併するC型慢性肝炎に対してIFNβによる治療を施行した5例の検討

演者 北山素(長崎大学消化器内科)
共同演者 加茂泰広(長崎大学消化器内科), 田浦直太(長崎大学消化器内科), 柴田英貴(長崎大学消化器内科), 大石敬之(長崎大学消化器内科), 内田信二郎(長崎大学消化器内科), 吉村映美(長崎大学消化器内科), 久保田陽子(長崎大学消化器内科), 山口東平(長崎大学消化器内科), 本田琢也(長崎大学消化器内科), 宮明寿光(長崎大学消化器内科), 市川辰樹(長崎大学消化器内科), 磯本一(長崎大学消化器内科), 竹島史直(長崎大学消化器内科), 中尾一彦(長崎大学消化器内科)
抄録 【背景1現在c型慢性肝炎の治療はPEG-IFN・+リバビリン(Rib)併用療法が基本とされているしかしPEG-IFNαによる副作用として治療開始8から12週目に不眠や謡うつなどの精神症状が出現することが知られておりうつ病合併例へのIFN治療は制限されている.また軽躁状態や不眠不穏など多彩な精神症状の報告があり随うつに対する治療薬であるSSRIやSNRIの導入が困難であることから統合失調症合併例に対しても治療導入が見合わせられることが多い.ガイドラインでは訪うつ症状のリスクがある症例に対しては症状の発現が少ないとされるIFNβ+Rib併用療法が推奨されている.しかし実際に施行した報告は少なくまた統合失調症合併例に対する方針は明確に定められていない【対象】精神疾患を有するC型屈抑肝炎5例に対してIFNβを用いた治療を行った基礎疾患はうつ病3例統合失調症2例であり投薬治療中であった.全例Serogreup2で2例が高ウイルス量であった.治療はIFNβ単剤が2例IFNβ+Rib併用が3例であった【結果】うつ病の1例と統合失調症の1例に軽躁状態が見られたが精神科治療薬の変更や増量を必要とせず経過観察可能であった.他に明らかな合併症は無くいずれの症例も8週間連日投与を完遂した。5例中4例は開始から2週後にHCV-RNAが陰性化した.1例は開始から4週後に陰性化した.本抄録作成時点で1例はSVRの判定.1例は治療終了後3か月目のHCV-RNAが陽性化していた残りの3例は経過観察中である【結語】精神疾患を有する5例のC型慢性肝炎患者に対してIFNβを選択し治療を完遂することができた.若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語