セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ1

ERCP治療

タイトル

P-158 急性胆嚢炎に対してENGBDの試みた3症例の臨床背景と問題点

演者 永田順子(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学)
共同演者 高清水眞二(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学), 小嶋清一郎(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学), 矢崎利典(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学), 丸野敦子(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学), 木嶋麻衣子(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学), 市川仁志(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学), 白井孝之(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学), 渡辺勲史(東海大学医学部付属八王子病院消化器内科学)
抄録 【目的】急性胆嚢炎に対しては胆嚢摘出術あるいは胆嚢ドレナージとして主に経皮経肝的胆嚢ドレナージ(PTBGD)が行われている.我々はPTGBDのリスクが高いと判断した症例に対してERCP下にENGBDを施行した3症例を経験したのでその臨床背景と問題点について検討した【対象および経過】症例1:K:T77歳女性.Child AのC型肝硬変で、胆石による急性胆嚢炎を発症.食:道静脈瘤を合併し血小板数も62万と自訴であったことよりPTGBDのリスクが高いと判断しENBGDを試みた. ERCP時総胆管内には結石は認めず胆嚢腫大と胆嚢内結石を認めたが胆嚢管に嵌頓所見はなかった.胆嚢内から感染胆汁が採取され胆嚢ドレナージ後胆嚢摘出術を行った.症例2:再生不良性貧血の患者で冠動脈ステント挿入後バイアスピリン服用していた.血小板も2万台にて胆嚢摘出術は困難であった.ENGBDを施行したところ感染胆汁と漂砂が吸引された.ドレナージチューブを留置したところt肝胆道系酵素も正常化しドレナージ抜去後も再発は認めていない症例3:74歳前立腺癌stageD2で化学療法中の患者で脳梗塞の既往もありバファリン服用申であった.胆石による急性胆嚢炎を発症したためバファリン煎薬後PTGBDを施行した.ドレナージは良好で胆嚢炎は改善したが前立腺癌の予後は1年といわれ胆嚢摘出術の適応なしと判断された患者が内痩化を希望したため後日ENGBDを試みた.総胆管への挿入は困難であったのでEST施行しガイドワイヤーを胆嚢内に進めチューブを留置しその後胆嚢炎の再発なく経過良好である.【結語】ENGBDは手技の困難さから急性胆嚢炎に対するドレナージ法の第一選択とはなり得ないが高いリスクを有する場合や患者背景によ.りPTGBDが施行できない症例においては有用なドレナージ法と考えられた。
索引用語