セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ1

ERCP治療

タイトル

P-161 高齢者におけるERCPの現状の検討

演者 香田正晴(国立病院機構米子医療センター消化器内科)
共同演者 松永佳子(国立病院機構米子医療センター消化器内科), 片山俊介(国立病院機構米子医療センター消化器内科), 山本哲夫(国立病院機構米子医療センター消化器内科)
抄録 【目的】社会の高齢化に伴い胆膵疾患症例も増加し高齢者にERCPを行う機会が増えているそこで当院におけるERCPの現状について高齢者を申心に検討を行った.【対象・方法】2009年9月から2011年8月目での2年間に当院でERCPを施行した157人(男性76人女性81人平均年齢75.ee歳)を64歳以下の非高齢者群高齢者群(65~74歳:前期高齢者75~84歳:後期高齢者85歳以上:超高齢者)に分けてt性別疾患状況内視鏡処置について検討を行った.【結果】総胆管結石72例(45.9%)(男性26例女性46例)では超高齢者37例(51.4%)であり特に超高齢者女性25例(34.7%)と高い傾向を認めた.肝外胆管癌21例(13.4%)では超高齢者7例(33.3%)を認めたその他は膵癌10例(6.4%)乳頭部署4例(25%)IPMN 4例(2.5%)慢性膵炎・AIP7例(4.50/・)胆嚢癌6例(3.8%)Lernmel症候er 6例(3.8%)であったが差は認めなかった.内視鏡処置はEST 60/157例(38.2%)に施行され52/60例(86.7%)が高齢者群で27/60例(45.0%)が超高齢者群であった.切石は9/157例(5.73%)に施行され超高齢者群で6/9例(66.7%)と多く高齢者ほど大きな結石を有しているものと思われた.ERBDは26/157例(16.6%)であり超高齢者群10/26例(385%)と多い傾向を認めたがENBDは12/157例(7.6%)で超高齢者群1/12例(8.3%)と少なく認知症等を考慮した処置を選択している結果と思われた.内視鏡的検査・処置を施行することが出来なかったものは12/157例(7.6%)であり非高齢者群5/12例(41。7%)t高齢者群7/12例(58.3%)で特に超高齢者3/12例(25%)であったが特異性は認めず高齢であることのみが検査・処置中止の要因ではないと思われた.【結語】高齢者に増加している総胆管結石等の症状を有する症例に対しては年齢に制限なく内視鏡的加療を検討すべきであり年齢に伴う危険性にのみ固執するのではなく適切な時期に積極的にERCPを行うことが重要であると考えられた.
索引用語