セッション情報 | 一般演題(ポスター)ディスプレイ2大腸 |
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タイトル | P-173 イレウス管挿入を行った閉塞性大腸癌症例の検討 |
演者 | 西村守(岡山市立市民病院消化器センター) |
共同演者 | 佐藤雄紀(岡山市立市民病院消化器センター), 湧田暁子(岡山市立市民病院消化器センター), 狩山和也(岡山市立市民病院消化器センター), 難波次郎(岡山市立市民病院消化器センター), 酒井亮(岡山市立市民病院消化器センター), 寺本淳(岡山市立市民病院消化器センター), 庄賀一彦(岡山市立市民病院消化器センター), 光岡晋太郎(岡山市立市民病院消化器センター), 羽井佐実(岡山市立市民病院消化器センター) |
抄録 | 【緒言】閉塞性大腸癌においては最近経肛門的イレウス管を挿入することによって術前に口側の腸管の拡張を改善し一期的に手術をすることができQOLを改善しているとの報告がある.今回我々は経鼻および経肛門的イレウス管を挿入しようと試みた閉塞性大腸癌について検討した.【方法】2006年1月より2011年10月まで当院で経験された閉塞性大腸癌33例を対象とした.男女比は19:14平均年齢は717歳であった.経鼻イレウス管を挿入した症例は2例経肛門的イレウス管は32例であった.それぞれの癌の局在挿入から手術までの期間予後合併症などについて検討した.【結果】経鼻イレウス管を入れた2症例は盲腸と横行結腸癌で右側結腸に見られ経肛門的イレウス管の症例は上行結腸3例横行結腸1例下行結腸5例S状結腸17例t直腸5例でS状結腸を中心に左側結腸がほとんどであった.狭窄が強かったり屈曲が強かったりして挿入困難な場合TO.035のジャグワイヤーガイドワイヤーを使用し深部挿入できたものが3例であるものの2例では狭窄が強かったりして挿入できなかった.挿入後平均7.2日後に手術を施行し、癌性腹膜炎症例や穿孔性腹膜炎症例を除いた28例では一期的に吻合できた.術後24.5ヶ月観察を行い5例死亡した.合併症としては経肛門的イレウス管挿入後4日目に穿孔を起こし緊急手術となった1例のみであった.【考察】閉塞性大腸癌に対する経肛門的イレウス管挿入の処置は口調の拡張した腸管を正常近くに戻し自覚症状を劇的に改善しさらに一期的に手術を可能にすることができ有用である.今回当院で経験した閉塞性大腸癌でもその後の経過において有用と思われた.しかし一部に挿入困難な症例や挿入後の合併症があり更なる工夫が必要と思われた.当院での現状を踏まえ若干の文献的考察を加え報告する. |
索引用語 |