セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

胃癌

タイトル

P-178 早期胃癌に対するESDの治療成績と不完全切除要因

演者 五嶋敦史(山口大学消化器病態内科学)
共同演者 西川潤(山口大学消化器病態内科学), 中村宗剛(山口大学消化器病態内科学), 浜辺功一(山口大学消化器病態内科学), 岡本健志(山口大学消化器病態内科学), 坂井田功(山口大学消化器病態内科学)
抄録 【目的】早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submu-cosal dissection:ESD)の普及によって従来の内視鏡的粘膜切除術(End・scopic mucosa1 resection:EMR)では困難であった病変の一括切除が可能となった適応拡大により内視鏡的治療の症例数が増加しているが治療後の病理診断の結果から適応外と判定される症例が少なからず存在する本研究は早期胃癌症例に施行したESDの治療成績をまとめ不完全切除非治癒切除の要因について検討することを目的とする.【方法】山口大学医学部附属病院及び防府消化器病センターにおいて2006年4月から2011年3月までの期間にESDを施行した早期胃癌症例533症例605病巣を対象とした.腫瘍径は30mm以下が541病巣(89.4%)30mm以上が64病巣(10.6%)平均17.4mmだった.病巣の占拠部位はU領域が84病巣(13.9%).M領域が282病巣(46.6%)L領域が239病巣(39.5%)だった.潰瘍所見は55病巣(9.1%)に認めた.最終病理診断において一括切除かつ水平・垂直断端陰性であった場合を完全一・括切除本邦の胃癌ガイドラインにおける内視鏡的切除の絶対適応及び適応拡大の基準を満たす場合を治癒切除と定義した.不完全切除非治癒切除の要因を単変量解析多変量解析を用いてretrospectiveに検討した.【結果】完全一括切除は605病巣中562病巣(92.9%)治癒切除は510病巣(84.3%)であった.多変量解析で不完全切除の要因は腫瘍径占拠部位t深達度分化度潰瘍所見の有無であり非治癒切除の要因は腫瘍径占拠部位潰瘍所見の有無であった.【結論1早期胃癌に対するESDにおいて完全一括切除治癒切除に関して良好な治療成績が得られた.不完全切除非治癒切除には病巣の質的姻子と技術的雄易山野連しており特に鵬径30㎜以上U領域UL(+)の症例で注意が必要である.
索引用語