抄録 |
【背景ICIostridiurn difficile感染症が院内下痢症の30~40%を占め認知度は高い.しかし迅速診断キットが陽性となった場合の対応は一定ではないのが現状である.【目的】当院でのCD toxin検査陽性症例の実態を明らかにする.【方法】2008年4月1日~2011年5月31日までCD toxin検査を提出した827症例のうち弱陽性含む陽性例90症例について性別年齢前治療での抗生剤の使用の有無使用期間入院から下痢発症までの期間下痢出現からCD to血検査提出までの期間治療重症度転帰について電子カルテを参照し集計した.【結果】全症例の男女比は2:1年齢中央値は73歳(3~97歳)であった.ほぼ全例2ヶ月以内の抗生剤使用歴があり。セフェム系(SBT/CPZCEZ等)59%ペニシリン系(PIPC等)12%ニューキノロン系(LVFX等)10%リンコマイシン系(CLDM)7%と続いた.抗生剤使用期聞は中央値7日(1~18日)入院時から下痢発症までの中央値15日(0~210日)下痢症状出現からCD toxin検査提出までは中央値2日(0~30日)であった.重症度分類では48%が重症に分類された.治療はMNZVCM整腸剤無治療に分けられたが投与量.投与期間は一定ではなかった.転帰は8症例死亡退院となっているがt全て原病死であった.【結語】当院の集計ではClostridiu皿difficile感染症が転帰にまでは影響を与えていなかった.しかし対応が一定していない現実も含め啓蒙が必要であると考える. |