セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

大腸

タイトル

P-185 虚血性腸炎の診断における腹部エコー検査の有用性についての検討

演者
共同演者
抄録 【目的】虚血性腸炎は可逆性の限局性虚血性病変を定義とされるがその診断については内視鏡検査による診断が第一と考えられている.近年消化管エコー検査の有用性が認知されており虚血性腸炎の診断や経過観察に対して腹部エコーが有用か検討を行った.【方法】対象は2008年1月~2011年6月までに当院で虚血性腸炎と診断された60例(男性16名女性44名)年齢中央値64.5歳に対して検討を行った.画像診断は.腹部エコー大腸内視鏡検査CT磯節のいずれかを行っていた.1.診断のために用いた検査2.経過観察のために用いた検査3.各々の検査における病変の範囲の比較について検討した.1【結果】病型は一過性型58例狭窄型2例であった女性は年齢が高くなると発症頻度も高くなったが男性は2峰性のピークを認めた.下血が一番多い症状であったが腹痛と下痢嘔吐などの主訴が見られたまたt高齢者では高血圧症胸質異常症などの基礎疾患を持っている頻度が高く基礎疾患を有さない症例は8%のみであった若年者では便秘者が約2割に認められたが半数以上が基礎疾患は有さなかった.診断に対して行った検査はCT検査が87%と最も多く内視鏡は57%エコー検査は35%であった.病変の経過観察には内視鏡が62%CTは17%エコー検査は23%であった診断時に.複数の検査を行った症例について検討すると内視鏡検査は腹部エコーや腹部CT検査で同様の病変範囲と診断したのはそれぞれ56%32%であった内視鏡のほうが病変を狭く評価している傾向が多かった.エコーとCT検査は70%の症例でほぼ同様の範囲を病変と診断された.病変を全くの不一致として消化した症例は見られなかった.【結論】内視鏡・CT・エコーの病変診断は同様であり腹部エコーによる診断も十分に可能と考えられた.経過観察においては侵襲の少ないエコーでのフォローアップが有用と考えられた.
索引用語