セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

大腸

タイトル

P-186 当院で経験した糖尿病患者に発症した腸管嚢胞性気腫症の検討

演者 藤田篤代(愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
共同演者 中路幸之助(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 中江遵義(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 松山健次(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 神津知永(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 加藤寛正(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 熊本光孝(愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
抄録 【症例1】66歳男性.2型糖尿病にてCt 一グルコシダ一国阻害剤を内服中に定期の大腸内視鏡検査を施行上行結腸に数個の半球状の隆起性病変を認めた.生検自体で嚢胞が破れ収縮する現象が見られ悪性の所見はなかった腸管嚢胞性気腫症と診断し経過観察した【症例2】62歳男性.2型糖尿病で当院に通院中謄周囲痛のため大腸内視鏡検査を施行t盲腸から上行結腸にぶどうの房様に半球状・楕円形の非上皮性腫瘤が多発していた.腸管嚢胞性気腫症の診断のもと酸素吸入2L/日を7日間施行したところ数日で症状は軽快し内視鏡で嚢胞の消失を確認した.【症例3】58歳女性.くも膜下出血後遺症のため嚥下障害あり胃痩を造設されたが逆流性食道炎嚥下性肺炎をくりかえすためJチューブを挿入されていた.下痢と腹満著明のため腹部CT検査を施行し遊離ガスを認めた緊急手術も検討されたが結腸壁にガス像を認め腹部単純XPでは腸管壁に沿いブドウの房状陰影があり腹部所見では明らかな腹膜炎の兆候はなく腸管嚢胞性気腫症と診断した.3しの酸素投与絶食抗生剤投与2型糖尿病による過血糖に対してインスリン.によるコントロールで保存的に経過観察可能であった.1考察】α一グルコシダーゼ阻害剤は腸管内圧を上昇させ原因薬剤の一つと考えられている.糖尿病と腸管嚢胞性気腫症の関係について定説はないが自律神経による腸蠕動の異常が一因と考えられている.今回われわれは糖尿病患者に発症した腸管嚢胞性気腫症と考えられた3例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語