セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ4

肝臓

タイトル

P-189 脾臓中TGF-βIL-6発現が肝線維化肝再生に関与する

演者 淺野間理仁(徳島大学消化器・移植外科)
共同演者 森大樹(徳島大学消化器・移植外科), 齋藤裕(徳島大学消化器・移植外科), 島田光生(徳島大学消化器・移植外科), 宇都宮徹(徳島大学消化器・移植外科), 居村暁(徳島大学消化器・移植外科), 池本哲也(徳島大学消化器・移植外科), 金本真美(徳島大学消化器・移植外科), 花岡潤(徳島大学消化器・移植外科), 杉本光司(徳島大学消化器・移植外科), 山田眞一郎(徳島大学消化器・移植外科)
抄録 1背景】TGF一βは肝線維化に関与しt肝再生を抑制する因子として知られている我々は肝臓のみならず脾臓内のTGF一β発現が門脈血を介して肝硬変に関与する肝脾連関が存在する可能性を報告してきた(第94回日本消化器病四国支部例会).今回脾臓内のマクロファージがTGF一βを産生し.さらに肝再生因子として知られるIL-6HGFの脾臓内発現も肝硬変に関与するという知見を得たので報告する.【方法】対象は脾摘術を行った肝硬変17例正常肝(非担癌剖検例)6例.TGF一βの免疫組織化学染色を用い脾臓内TGF一β発現を200倍5視野の陽性細胞数で評価した1.正常肝症例と肝硬変症例別2.Ch皿d-Pugh分類(ABC)別t3.肝炎ウイルス(HBVHCV)別t 4.肝の病理F因子(0-4)別で比較検討した.またマクロファージのマーカーであるCD68とTGF一βで蛍光二重染色を施行した.さらにRT-PCRを用いて脾臓中のIL-6HGF mRNA発現を比較した.【結果】L肝硬変症例では正常肝と比べ脾臓内のTGF弔が有意に高発現していた(130±15v&196土89).2. Chnd ABCそれぞれで正常凡に比しTGF一βが有意に高発現していた(130±15 vs 197±7.179±11206±17).3.正常肝に比し、HBV陽性で発現は強い傾向を示しHCV陽性では有意に強かった(130±15 vs195±17203±11)4.・FOに比しF3は発現が強い傾向を示しF4は有意に発現が強かった(130±15 vs. 19〔}±26195±11).また。蛍光二重染色ではCD68とTGF一・pが共発現していた.さらに脾臓中IL-6発現は正常肝群で有意に低下し(46士28vM.O±14)HGF発現は肝硬変群で有意に増加していた(0.049±0.OO4 vs O.C98±OD13)【結語1肝硬変症例においてt脾臓内のマクロファージによるTGF一βの産生尤進やHGF発現上昇t IL-6発現低下が明らかとなり脾臓内のサイトカイン発現は肝脾連関を介して肝再生肝線維化に関与する可能性が考えられた.
索引用語