セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ4

肝臓

タイトル

P-193 急性肝不全症例における血清中可溶性接着分子の意義

演者 大西敦之(岡山大学消化器・肝臓内科学)
共同演者 三宅康広(岡山大学消化器・肝臓内科学), 松本和幸(岡山大学消化器・肝臓内科学), 安中哲也(岡山大学消化器・肝臓内科学), 池田房雄(岡山大学消化器・肝臓内科学), 小池和子(岡山大学消化器・肝臓内科学), 高木章乃夫(岡山大学消化器・肝臓内科学), 山本和秀(岡山大学消化器・肝臓内科学)
抄録 【目的】アルコール性肝硬変やsepsisに伴う肝不全ではv血清中可溶性接着分子レベルが疾患の重症度を反映するこ.とが報告されている.今回急性肝不全例め血清申可溶性接着分子レベルと予後との関連について検討【方法】急性肝不全37例及び健常入34例において入院時の血清申sPECAM-1slCAM-3sE-selectinslCAM-1sP-selectinsVCAM-1レベルをFlowCytomixで測定.【結果】急性肝不全患者のうち14例が肝移植8例が死亡と22例で予後不良であった.健常人に比較し急性肝不全例において血清中sPECAM-1. sICAM-3、 sE-selectinsICAM-1レベルが高値であった(P〈O.0001)急性肝不全例のうち予後不良において血清中sPECAM-1レベルが高値であり(876±461 ng/m l vs. S65±184:P三〇.030)slCAM-1レベルが低値であった(1423±643 ng/ml vs.1968±435:P=O.014)予後不良因子の検討では、単変量解析にて血小板数直接ビリルビン/総ビリルビン比に加えて血清中sPECAM-1及び訂CAM-1レベルが予後と関連していた.多変量解析では直接ビリルビン/総ビリルビン比(per O:1 increase ; odds ratio O1195%CI O.Ol-O.99)と血清中sPECAM-1レベル(per 100 nglmi increase ; Qdds ratio 4.3795%CI 1.23-115.5)及び血清中slCAM-1レベル(per lOO ng/ml increase;odds ratio O.4995%CIO27-0.89)が予後不良と1関連していた.予後予測因子としての診断精度については急性肝不全37例におけるROC曲線より血清中sPECAM-1sLCAM-1レベルのAUCはそれぞれO.71と0.74であった.一方血小板数PT活性直接ビリルビン/総ビリルビ.ン比のAUCはそれぞれ0.770.70O.85であった.【結論】血清中sPECAM-1及びsICAM-1レベルについて急性肝不全の病態への関与と予後因子としての有用性が示唆された.
索引用語