セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ4

肝硬変

タイトル

P-199 門脈圧亢進症を背景とする十二指腸angioectasiaについての検討

演者 北川翔(札幌厚生病院第3消化器科)
共同演者 佐藤隆啓(札幌厚生病院第3消化器科), 木村睦海(札幌厚生病院第3消化器科), 豊田成司(札幌厚生病院第3消化器科), 狩野吉康(札幌厚生病院第3消化器科), 大村卓味(札幌厚生病院第3消化器科), 小関至(札幌厚生病院第3消化器科), 桑田靖昭(札幌厚生病院第3消化器科), 中島知明(札幌厚生病院第3消化器科), 荒川智宏(札幌厚生病院第3消化器科)
抄録 【目的】門脈圧調進症患者で観察される十二指腸angioectasiaは門脈圧充進症性十二指腸症の一部と考えられる.しかし十二指腸のangiQecta-siaについての報告は少なく不明な点も多い門脈圧贈進症を背景とする十二指腸angioectasia症例について検討を行った.【方法】対象は2009年4月から2011年11月までに当科で経験した門脈圧充進症を背景とする27例の十二指腸angioectasia症例.内視鏡所見や背景因子治療についてretrospectiveに検討を行った.【結果】症例は男性14例女性13例平均68.6歳(51~84歳).門脈圧充進症の背景因子.は肝硬変症23例(Child A/B/C:6/11/6)特発性門脈圧充進症3例肝外門脈閉塞症1例.27例中19例で胃・食道静脈瘤の治療歴があり過去1年以内に食道静脈瘤に対しEIS/EVLを施行していた8例中7例(87。5%)では食道静脈瘤治療時には十二指腸病変を認めず.病変の存在部位は壷皿のみが11例下行部のみが8例両方に認めたものが8例.小腸血管性病変の内視鏡分類(矢野・山本分類)でType laが17例Typelbが10例.全例に食道静脈瘤の併発を認めGAVEの併発は25例申14例(術後胃の2例は除く).【結論】検討例では全例に食道静脈瘤の併発を認めたがGAVEの併発はS6.O%にとどまっていた.1年以内に食道静脈瘤に対してEIS/EVLを施行されていた例は8例ありうち7例(875%)で十二指腸angioectasiaの出現を認めた.このことより食道静脈瘤の治療により門脈圧が変化し十二指腸angioectasiaが出現・増悪することが示唆された.食道静脈瘤例でのNBI使用を含めた検索また食道静脈瘤治療後の出現には十分な注意を要すると考えられた.
索引用語