セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ1

食道癌

タイトル

P-203 当院における食道癌化学放射線療法の現状と高齢者に対する安全性・有用性の検討

演者 村中絵美里(富山県立中央病院内科(消化器))
共同演者 堀田洋介(富山県立中央病院内科(消化器)), 木田明彦(富山県立中央病院内科(消化器)), 藤原秀(富山県立中央病院内科(消化器)), 平井聡(富山県立中央病院内科(消化器)), 島谷明義(富山県立中央病院内科(消化器)), 松田耕一郎(富山県立中央病院内科(消化器)), 平松活志(富山県立中央病院内科(消化器)), 松田充(富山県立中央病院内科(消化器)), 荻野英朗(富山県立中央病院内科(消化器)), 野田八嗣(富山県立中央病院内科(消化器))
抄録 【目的】高齢食道癌患者に対する化学放射線療法の適応効果安全性についての十分なコンセンサスは得られていない.今回当院における食:道癌患者に対する化学放射線療法(FP-RT療法)の詳細を解析し特に高齢患者(70歳以上)に対しての安全性と有用性について検討を行った.【方法12008年4月1日より2011年9月30日の期間当院においてFP-RT療法を施行した食道癌患者47例をレトロスペクティブに検討した有害事象についてはNCI-CTCAEver 4.0を用いた.【結果1対象患者47例の内訳は男女比:男39:女8年齢中央値70歳(51-86歳)70歳以上24例70歳未満23例PSO/1/2/3=10/31/5/1術後残存3例stagel 6例stage23例stage3 10例stage4a 10例stage4b 1例再発14例であった.Grade3以上有害事象の発生割合は血液毒性19例(40%)(70歳以上10例(10%)70歳未満8例(26%))でありGrade3以上の非血液毒性は全体で20例(43%)(70歳以上10例(42%)70歳未満10例(43%))であった.減量開始時期は70歳以上で初回から減量:9例(38%)2回目以降1例(5%)減量なし14例(58%)であった.一方70歳未満では初回から減量7例(30%)2回目以降1例(4%)減量なし15例(65%)であった.奏効割合はそれぞれ、stage1/stage2+3/stage4/再発=83%/85%/72%/64%であった.Stage別の全生存期間はstage1で550日stage2+3で757日stage4aで459日t再発症例では434日であった70歳以上(24例)の全生存期間中央値757日(252ヶ月)70歳未満(23例)では459日(15.3ヶ月)であった(Log-Rank 9意差なし).【考察・結語】70歳以上の高齢患者におけるFP-RT療法の毒性発現率は70歳未満のそれとほぼ同程度であり減量方法にも差は見られなかった.治療成績も同等以上の結果でありFP-RT療法は高齢者に対しても安全かつ有用に使駕できることが示された.
索引用語