セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ1

Barrett食道癌

タイトル

P-205 Barrett食道腺癌・食道胃接合部腺癌の発生母地に関する考察

演者
共同演者
抄録 【背景・目的】下部食道・食道胃接合部領域に生じる腺癌は近年増加傾向にあるこれらの領域に生じる腺癌においては胃食道逆流症およびその結果生じるBar・rett食道(特にLSBE)が発癌危険因子であることが明らかにされているが案際にはSSBEを背景とする病変さらにはBarrett食道を認めない病変も多く認められる.これらの腺癌には共通の発癌機序が存在するのか否か背景粘膜の違いを規定する因子は何かなどについて考察を加えることを目的とした.【方法1・外科的および内視鏡的に切除された粘膜下層までにとどまる下部食道・食道胃接合部領域の腺癌26例を対象とし部位(食道・接合部・胃噴門部)およびBarrett食道との関係(A群:癌巣の肛門側に接してBarrett食道が存在B群:胞巣の側方にBarrett食道が接して存在C群:翠嵐にBarrett食道が接していない)を3群に分類.各群における臨床病理学的事項や腺癌の組織所見背景粘膜の病理所見などの特徴を検討した.【結果】Barrett食道は22例(85%)に認められ.LSBE1例SSBE21例であった.部位別分類では食道腺癌14例接合部腺癌9例噴門一当腺癌3例.Barrett食道との関係ではA群Il例B群5例C群9例.部位別では全周性Barrett食道は接合部癌(3/9)噴門部胃腺癌(1/3)に比し食道腺癌(7/14)で多かった腸上皮化生がびまん性に出現する頻度は各月で相違はなかった(4/14:2/9:1/3)Barrett食道長が長いものには粘膜内孫分化腺癌成分を含む病変O-llb成分腫瘍・非腫瘍の鑑別が困難な異型腺管の出現がやや多い傾向にあった.【結論1下部食道・接合部腺癌は胃食道逆流症を背景に発隼すると考えられているがBarrett食道形成の程度などには幅がありBarrett粘膜を唯一の発癌母地と考えることは困難である.特にBarrett食道長の短いものやBarrett食道を伴わないも.のに関してはBa∬ett食道を介さない直接的発癌が本態でBarrett食道は下中的な位置づけである可能性がある
索引用語