セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ1

Barrett食道癌

タイトル

P-206 ESDを施行したパレット食道腺癌の検討

演者 三浦義正(自治医科大学内科学講座消化器内科学部門)
共同演者 大澤博之(自治医科大学内科学講座消化器内科学部門), 佐藤貴一(自治医科大学内科学講座消化器内科学部門)
抄録 【目的】本邦における食道癌のほとんどは扁平上皮癌であるが近年は社会環境の変化などにより胃食道逆流症が増加しておりそれに伴いパレット食道腺癌が増加してきている.一方ESDの普及に伴い扁平上皮癌に対する内視鏡治療と同様に。パレット食道腺癌に対しても病変の一括切除を可能とするESDによる治療が増加していると思われる当院でのESDを施行したパレット食道腺癌の治療成績と今後の課題を検討した.【方法】2006年11月から2011年10月までの5年聞でESDが施行されパレット食道腺癌と診断された10症例10病変を対象に患者背景治療成績について検討した.【結果】同期間で行った食道ESD症例は84症例104病変であったのでパレット食道腺癌は119%であった、男女比8:2平均年齢614歳(37-77)背景粘膜は全例SSBEでありLSBE症例はなかった.肉.前幅はIla/Hc/Hb/lla +llc/Ha+Hbは2/4/1/2/1であった.治療成績は平均切除長径38.4mm(20-55)平均腫瘍長径19.7mm(10-32)平均切除時間64分(22-120)であった。組織型は9例で高分化腺癌であったが1例に未分化混在癌を認めた.深達度はTla-LPM/Tla-DMM/Tlb-SM1/Tlb-SM2で3/3/1/3であった.断端陰性一括切除90%で側方断端は全例陰性であったが1例に深部断端陽性を認めたTlb症例4例は全例で手術が施行され1例にリンパ節転移を認めた.Tla-DMM症例の1例にIy+を認めた.追加治療としての放射線化学療法症例はなかった手術になった症例を.除きESD後の平均観察期間13.6ヶ月(3-38)で再発は認めていない.【結論】通常の食道扁平上彼癌と同様にパレット食道腺癌でもESDは技術的に安全に遂行可能であるが術前診断で浅読みする傾向があり深達度診断が難しい印象がある.
索引用語