セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ2

小腸IBD・生物学的製剤

タイトル

P-210 インフリキシマブを用いたクローン病寛解維持療法の治療戦略について

演者 高橋靖(大崎市民病院消化器内科)
共同演者 尾花伸哉(大崎市民病院消化器内科), 佐藤雄一郎(大崎市民病院消化器内科)
抄録 【目的】生物学的製剤を用いることにより多くのクローン病患者を寛解導入できるようになったが寛解維持療法中の再燃例に対する治療方針に定まった指針はなく施設ごとに様々な工夫がなされているのが現状であると思われる.当科でインフリキシマブを用いた寛解維持療法を行っているクローン病患考についてより確実な寛解維持療法を行うために寛解維持不成功例の臨床的特徴を抽出することを目的として検討した.【方法】当科で治療中のクローン病患者27名についてインフリキシマブを用いて寛解導入しその後の寛解維持療法もインフリキシマプを用いて行っている20名を対象とし罹病期間やインフリキシマブ導入までに要した陽樹寛解導入療法申の症状やCRP値の推移について検討した.【成績】寛解維持療法中に再燃した群においては寛解導入療法での3回目イン.ブリキシマブ投与前のCRP値が寛解維持療法成功群と比較して有意に高い結果であった.また寛解維持療法中に再燃した症例でもその後免疫調節剤やエレンタールによる栄養療法を追加して行う事でrインフリキシマブの増量や投与間隔短縮をすることなく寛解を維持できた症例も見られた.尚寛解導入療法については罹病期間が短い症例ほど寛解導入の成功率は高かった.【結論】インフリキシマブはクローン病診断後なるべく早期に投与するいわゆるトップダウンの治療方針がよいのではないかと考えられる.またt寛解導入療法3回自転同時のCRP値が正常値まで低下しない症例はその後のインフリキシマブによる寛解維持療法も不成功となる可能性が高く免疫調節剤や栄養療法を併用するあるいは維持療法ではインフリキシマブ投与量を増量するあるいはアダリムマブへのスイッチも検討する必要があると考えられた.
索引用語