抄録 |
【目的】2010年CDに対して2剤目の生物学的製剤(Bio)としてada㎞umab(ADA)の使用が可能となった.当科では従来から中等症~重症肛門病変術後寛解維持腸管外病変などを中心にInfiXimab(IFX)維持投与を行ってきた.CDAL粘膜所見CRPなどを考慮し8週間有効性が維持できない(効果減弱)と判断した症例に対し投与間隔の短縮を中心とした対応を行ってきた.2011年効果減弱例に対してIFX増量投与が可能となった.しかし増量投与の治療効果についての報告はまだ多くなく今後の検証が必要である.1方法】当院及び関連施設でBio使用歴があり2011年10月現在経過追跡が可能な症例を後ろ向きに集積し新規BioであるADAの位置づけIFX増量投与の位置づけを検討した.【結果】B{o使用歴のある98例のうち追跡可能症例は69例(男性45例女性24例).診断時平均年齢26.o歳Bio投与時平均年齢39.5歳.投与時平均罹病期間167.5ヶ月(0~313ヶ月〉.初回IFX投与例は69例初回ADA投与例は1例IFX投与がsingie/episodic投与であった例は4例.一次無効例3例(4.3%).維持投与に移行した62例中途中中止例は6例1(9.6%)8週維持投与継続可能であった例は23例(371%).効果減弱例は33例(53.2%).両群間の臨床背景免疫調節薬栄養療法の併用の有無に有意差は認めなかった.効果減弱例に対し治療抵抗性病変切除後再投与(4例).再度0週2週6遍寛解導入療法(3例)が行われた例ではCDAI上寛解が維持された. ADA切り替えは6例で行われ寛解2例再燃4例であった.IFX増:量投与は4例であり今後治療効果の判定が必要である【結論】IFX効果減弱例に対するADAの有効性は少数歯の経験であるが比較的低率であった.今後.]FX増量投与の臨床成績を検証しADA切り替えとの優劣について検討する必要性がある. |