セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝臓

タイトル

P-228 急性発症した高齢自己免疫性肝炎の臨床病理学的検討

演者 岩久章(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科)
共同演者 鳥巣勇一(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 石川智久(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 会田雄一(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 銭谷幹男(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 大石睦美(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 横須賀淳(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 關伸嘉(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 杉田知典(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 相澤摩周(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 中野真範(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 北原拓也(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 佐藤憲一(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 天野克之(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 上竹慎一郎(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 穂苅厚史(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 高木一郎(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科), 田尻久雄(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科)
抄録 【目的】自己免疫性肝炎(A】:H)は確定診断に至る特異的指標がなく生化学検査に加え臨床背景と組織学的検討(HF)および既知要因を除外することで診断され.る.近年高齢A頂の報告例が増加している.診断に苦慮した高齢AIHについて診断における留意点を再検討した.【方法】当科にて確定診断をし得た70歳以上の急性発症をみたAm 5例(男2例女3例)を対象とした.1999 OP lnternational autoimmune hepatitis groupによるsco面g syste皿(SCS)と2008年HeenesらのSimple criteria score(SMS)も検討し組織学的検索前後で比較した.【成績】症例1=70歳男性 発熱全身倦怠感にて前医にて胆嚢炎と判断されるも肝機能.障害遷延化.症例2:78歳女性22年聞Sjδgren症候群にて経過観察急性発症.症例3:75歳女性 総胆管拡張閉塞性黄疸疑いで当科初診.症例4=74歳男性 降圧剤追加処方後に肝障害が出現.症例5:70歳女性 長期糖尿病加療中に急性発症原因不明の肝障害の既往がある.いずれの症例も当初AIHの確診に至らず診断に苦慮全例生検を実施した.生検前SCSは症例3のみ19点となり確診例となるも症例12で12点症例4で5点症例5で13点と確診には至らなかった生検所見ではいずれも高度のinterface hepatitisを認め中心静脈閥囲の肝細胞の壊死脱落例も確認されたが小葉改築や高度線維化進展例はなかった.組織所見を加点するとSCSで症例12で16点以上の確診例となった.一方症例4ではSCSでは8点に留まりSMSで7点と確診例となった.全例診断後に加療によりトランスアミナーゼは正常化した.【結論】高齢者の原因不明の急性肝障害においてHFの必要性が再確認され高齢であっても急性発症AI且では適切な診断加療により肝硬変への進展が回避されることが示唆された.
索引用語