セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝臓

タイトル

P-230 当院における症候性巨大肝嚢胞の検討

演者 安達哲史(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科)
共同演者 佐藤祥之(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 井家麻紀子(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 須浪優(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 加藤慶三(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 戸田剛太郎(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 島田紀朋(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科)
抄録 1背景】症候性巨大肝嚢胞に対してエタノール注入療法塩酸ミノサイタリン注入療法エタノールアミン(EO)による硬化療法等が行われているがそれぞれの治療法における長期経過や再治療の有無についての報告は少ない.【方法1平成19年4月から平成22年10月に当院で症候性巨大肝嚢胞と診断し治療後1年以上経過観察し得た7例を対象とし主訴治療前の肝嚢胞径治療後の肝嚢胞径治療1年後の肝嚢胞径治療法と再治療の有無について検討した【結果】観察期間の中央値は27カ月(12~48カ月)であった.6例は単発の肝嚢胞に対して治療し1例は2個の肝嚢胞(径70mm径80mm)に対して治療した.受診時の主訴は4例が腹痛.2例が腹部膨満感1例が肝機能障害であった.治療前の肝嚢胞径は中央値140mm(70~200m皿)治療後の肝嚢胞径は中央値100mm(50~140㎜)であり治療前の約70%に縮小していた.治療1報の縢醗は中央働mm(15-80㎜)でありその後の経過で肝嚢胞径が増大した症例は認めなかった.初回治療はエタノールが5例EOが1例排液のみが1例であった.再治療を要した症例は2例であり1例は初回治療がエタノールの2回注入であり再治療は塩酸ミノサイタリンの5回注入であったもう1例は初回治療がエタノールの3回注入であり再治療はEOの1回注入再々治療はEOの4回注入であった.いずれの症例も.再治療後の肝嚢胞径の再増大は認めなかった.【結論】肝嚢胞径は治療後よりも1年後はさらに縮小しており以後再増大は認めなかった.再治療を要した症例では硬化剤の種類を変更することで著効したまた治療回数が不十分な場合は十分な治療効果を得られないと考えられた.
索引用語