セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ4

膵癌1

タイトル

P-233 RUNX3の欠如はMRP発現を誘導しgemcitabine感受性に影響を与える

演者
共同演者
抄録 【目的】膵臓癌は発見時切に手術不能であるか手術しても早期に再発する事が多く予後は極めて悪い.主な治療は化学療法であるが成績.は不満足なものである一方RUNX3は胃癌で発見された癌抑制遺伝子であり様々な癌種でも報告されている本研究ではIRUNX3が膵臓癌に及ぼす影響を手術検体で検討しそのメカニズムをgemdtabine(GEM)感受性の面から検証した.【方法】36例の膵頭十二指腸切除症例の手術検体を用いた.免疫組織化学にてRUNX3発現陽性群と陰性群に分けて予後との関係を検討した.また膵臓癌細胞株を用いた実験でRUNX3発現とGEM耐性の関係をMTTアッセイにて検討した. RUNX3陰性細胞をcDNAトランスフェクション後の細胞と比較し陽性細胞をsiRNAノックダウン後のものと比較した.また同じ細胞を用いて皿Ultidrug resistant protein(MRP)の発現をウエスタンプロットにて検討した.マウスを用いた実験ではSCIDマウスの皮下にRUNX3陰性細胞く1×105)とRUNX3をトランスフェクションした細胞(1x107)を接種し2ヶ月後の腫瘍形成を比較した【結果】極出検体では53%にあたる19例がRUNX3陽性であった.また陽性群において有意に予後の延長を示した(1006日vs643日遅P=0.0458)In vitroの実験ではRUNX3をトランスフェクションした細胞においてGEM感受性が増しRUNX3をノックアウトした細胞では感受性が低下したまたRUNX3とMRPの発現には負の相関関係が見られた.SCIDマウスにおいてRUNX3陽性細胞の方がコントロール細胞より腫瘍形成能は低かった.RUNX3は癌幹細胞の性質であるtumorgenesisを抑制する可能性があると考えられ同様に一再細胞の性質である薬剤排出を司る蛋白であるMRPの発現を抑制しているものと考えられた.【結論】RUNX3発現低下は膵臓癌においてMRP発現を誘導しGEM感受性を低下させる
索引用語