抄録 |
【背景と目的】切除不能膵癌に対する治療はgemcitabineを中心とした様々な薬物併用療法の臨床試験が行われてきたが満足のいく成績が得られていないのが現状である今回我々はgemcitabine+hyper-thermia併用療法の第II相臨床試験を行なったので報告する.【対象と方法】PS O-2の切除不能膵癌患者を対象とした.主要評価項目は1年生存率副次的評価項目は安全性奏効率とした.期待1年生存率を30%登録症例は18例と設定した.治療プロトコールはgemcitabine 1000mg/m2 day1815/4weekhyperthetmia 40rnin/once a weekを無効となるまで繰り返した.【結果】2008年11月より2009年11月までに18例の登録を終了した(年齢中央値64歳[47歳一78歳]男/女:10/8).2011年9月末時点で全例死亡しており1年生存率は333%で期待値を上回った.効果はPR/SD/PD =2例/9例/7例で.病勢制御率(CR+PR+SD)は61.1%であった.生存期間中央値は&0ヶ月であった.有害事象としてGrade3以上のものは好中球減少(16.7%)ヘモグロビン減少(16.7%)食思不振(5.6%)消化管出血(5.6%)であった【結語lge{ncitabine+hyperthermia併用療法は忍容性が高く生存期間延長効果も期待される結果であった.hyperthe㎡aは加温範囲が広いため肝転移や肝・リンパ節などのmicrometasitasisの発育も制御できる.また近年抗がん剤の効果増強のみならず免疫系を介した効果も報告されている今後化学・温熱・免疫療法の効果を検証し新たな集学的治療へと発展させたいと考えている |