セッション情報 ワークショップ2(肝臓学会・消化器病学会・消化器がん検診学会合同)

高齢者のC型肝炎-どう扱うか?

タイトル 肝W2-15:

高齢者におけるPEG-IFNα2b・RBV・TVR併用療法による初期治療効果と副作用の検討

演者 小川 栄一(九州大関連肝疾患研究会)
共同演者 梶原 英二(九州大関連肝疾患研究会), 林 純(九州大関連肝疾患研究会)
抄録 【目的】65歳以上のC型慢性肝炎患者に対してPEG-IFNα2b・RBV・TVRの3剤併用療法による初期の治療効果や副作用に関して多施設で調査した。【方法】対象は、2011年12月より2012年2月までにPRT3剤併用療法を受けたC型慢性肝炎125例(平均58.8歳、男性58例、女性 67例、IL28B TT 92例、TG/GG 33例)のうち、治療4週目までのウイルス動態(HCV RNA量TaqManPCR法)と宿主・背景因子との関連及び副作用について65歳以上の39例と65歳未満 86例を比較した。【成績】65歳以上群の治療3日後のウイルス減衰量3.59±0.50 logIU/mLは、65歳未満群の3.85±0.68 logIU/mLと比べ低値であったが有意差は認められなかった(P=0.0689)。65歳以上群の2、3、および4週目のHCV RNA陰性化率、7.1%、20.0%、45.5%は、65歳未満群の21.9%、70.7%、78.2%と比べ3週目陰性化率に有意差が認められた(P=0.0032)。多変量解析による3週目陰性化に寄与する因子として、治療3日後のウイルス減衰量、治療前血小板数が抽出されたが、年齢は影響を与えなかった。副作用の検討では、4週目までのHb低下の程度や皮疹の発現率に年齢による差は認められなかったが、65歳以上群の1週目のeGFR値低下量12.4±11.5 (mL/分/1.73m2)は、65歳未満群の19.6±16.8と比べで有意に小さく(P=0.0224)、治療開始時のTVR量(2500mg; 65歳以上 18例、46.2%、65歳未満 65例、76.5%)がeGFR値低下に関与していた。65歳以上群の4週までの治療中止例も、消化器症状による1例(2.6%)のみであった。【結語】高齢者C型慢性肝炎における3剤併用療法の初期治療効果は低下を認めるものの若年者との差はなかった。副作用も腎障害は年齢に関係なく容量依存性であり、貧血や皮疹の発現率に差は認められなかった。
索引用語 C型慢性肝炎, 3剤併用療法