セッション情報 | 特別講演3 |
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タイトル | SL3:新しい手技の開発,確立,普及に必要な考え方 |
演者 | 山本 博徳(自治医科大学消化器センター) |
共同演者 | |
抄録 | 本学会総会は坪内博仁会長の元,「究理創造~未来につなぐ新たな消化器学~」というメインテーマで開催される.真理の追究と継承という学問の究極にせまる素晴らしいテーマである.その中で消化管内視鏡の歴史と進歩に関する特別講演の機会をいただき,光栄に感じている. 演者は医師となって最初の約10年間は高知県の地域医療に従事し,総合医として働いたが,その後出身大学の消化器内科に入局し,消化器内視鏡の専門医として仕事してきた.その経験が役立ったのか入局当時の消化器内視鏡の常識に対して疑問を持ち,新しい領域の開拓に貢献することが出来た.ひとつはヒアルロン酸ナトリウム(ムコアップとして市販)とSTフードを用いた内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の開発であり,もうひとつは小腸内視鏡検査を実用的なものとしたダブルバルーン内視鏡の開発である.幸運に,いずれにおいても着想から臨床応用,商品化,普及につながり消化器内視鏡医療の進歩の一端を担うことが出来たことに喜びを感じている. 本特別講演ではこれらの経験をもとにどのような経緯で新しい分野の技術を発想し,それをどうやって実用化したか,安全性・有効性の確認からその技術の確立,普及までどのように行っていったか,そしてそれらの技術を通じて明らかになった新しい学術的な発見(知見)がどのように消化器病診療を変えたかについて話させていただこうと考えている. |
索引用語 |