セッション情報 女性消化器医師支援委員会特別企画

女性消化器医師のキャリア開発と活躍支援

タイトル SS2-4:

女性医師キャリア継続のための環境整備実態調査から

演者 塩谷 昭子(川崎医科大学消化管内科)
共同演者
抄録 女性医師がキャリア継続するためには,医師としてキャリアを積み,社会に貢献しようという気持ちを持ち続けることが最も重要であるが,一方で女性医師が働きやすい環境を整備することも必要である.今回,女性消化器医師支援委員会で女性医師が働きやすい環境整備の状況について本会の評議員を対象にアンケート調査を行ったので結果を報告する.育児支援,労働環境,復職支援について主に選択型回答形式の24項目で,アンケートを作成し,本学会の評議委員宛てに郵送した.939名に送付し,286名(30.5%,女性11名を含む)より回答が得られた.女性医師が勤務していると答えたのは,222名(78.4%)であったが,独身女性医師が多かった.院内に託児所(保育所)があると答えたのは131名78%であったが,その内,多くは延長保育が可能であるが夜間保育・病児保育が可能であるのは50%以下で,24時間保育が可能と答えたのは30%であった.勤務時間については,アンケート回答者(評議員)の約70%は1週間に平均50時間以上であったのに対して,女性医師の約80%は,50時間以内であった.ワークシェア,フレックスタイムについても,男性医師は27%に対して女性医師は56%で可能であった.育児中の復職女性医師は40%に勤務しているとの回答であったが,復職支援の研修制度やシステムがあるのは16.6%と少なかった.今回のアンケートの結果からは,男性医師(評議員)の過酷な労働環境と比較して女性医師は,配慮されている状況であったが,育児中の女性医師に対する,育児支援,復職支援についてさらに改善が必要であると思われた.
索引用語