セッション情報 | シンポジウム1C型肝炎治療の最前線 |
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タイトル | S1-3[追加]:Peg-IFN+RBV+TPV併用療法の治療成績:IL-28B SNPsによるウイルス動態の相違 |
演者 | 国府島 庸之(国立病院機構九州医療センター消化器内科・臨床研究センター) |
共同演者 | 吉本 剛志(国立病院機構九州医療センター消化器内科・臨床研究センター), 中牟田 誠(国立病院機構九州医療センター消化器内科・臨床研究センター) |
抄録 | 【目的】NS3/4A阻害剤であるTelaprevir(TPV)は昨年末に認可となり,現在C型慢性肝炎に対して新規peg-IFN+ribavirin(RBV)+TPV併用療法が行われている.IL-28B SNPsはIFN治療を行う上で最も有効性に影響する因子の一つであり,peg-IFN+RBV+TPV治療時においても治療効果を大きく左右すると考えられるが,実際のHCVのウイルス動態や治療効果とIL-28B SNPsとの関連については不明な点が多い. 【方法】当院においてHCV Genotype 1b高ウイルス群88例に対しpeg-IFN+RBV+TPV治療を行った.各症例でのIL-28B SNPを測定し,それぞれの群でのウイルス量の変化を比較した. 【成績】Peg-IFN+RBV+TPV治療時のHCV-RNAは治療開始後急速に減少し,ほとんどの症例では治療開始後8週目までにウイルスが陰性化した.治療開始後3週目までのウイルス量はIL-28B SNPsの両群で差を認めなかったが,開始後4週,6週の時点でのウイルス陰性化率は,IL-28B TG/GG群で59.1%,77.3%とTT群(85.4%,97.8%)と比較し優位に低かった(p=0.0056,p=0.0045).ウイルス陰性化時期もIL-28B TT群で早く,更にHCV-RNAが検出限界まで減少後陰性化するまでの期間もTG/GG群で延長していた(1.67 vs. 1.04,p=0.04).治療終了後4週以上観察可能であった症例は14例であるが,そのうち2例は治療後期にウイルス再燃を来したが,その他の12例は全例治療終了後4週時点でウイルス陰性を維持出来ていた. 【結論】Peg-IFN+RBV+TPV治療時にHCV-RNA量は急速に減少するが,IL-28B TG/GG群ではTT群と比較し反応が不良であり,IL-28B SNPsは早期の血中からのウイルス減少には影響しないがその後のウイルス排除に影響し,治療4週,6週のウイルス陰性化と治療効果が関連する可能性が考えられた. |
索引用語 |