セッション情報 |
シンポジウム2
肝画像診断の最前線
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タイトル |
S2-3:肝癌合併慢性肝疾患症例におけるVTTQによる肝硬度測定の意義
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演者 |
高木 慎太郎(広島大学病院消化器・代謝内科) |
共同演者 |
川上 由育(広島大学病院消化器・代謝内科), 茶山 一彰(広島大学病院消化器・代謝内科) |
抄録 |
【はじめに】VTTQ:virtual touch tissue quantificationによるSWV(shear wave velocity,m/s)の測定による慢性肝疾患の肝繊維化診断の有用性は多く報告されているが,肝癌合併症例における検討は多くはない.【目的】肝癌合併慢性肝疾患の臨床経過におけるVTTQの測定意義を明らかにする.【方法】対象は2009年1月より2011年3月までにVTTQと同時に肝生検を施行した慢性肝疾患372例.背景は男性196例,女性176例,年齢59歳(20-89歳)HCV 178例HBV85例NBNC109,ALT48(48-340)IU/L,Tbil0.8(0.2-4.8)mg/ml,Alb 4.4(1.7-5.8)g/dl,PT-INR 1.0(0.9-2.5),F0,1:140例,F2:162例,F3:55例,F4:15例.肝生検時に肝癌の合併があった50例(肝癌合併例)と肝癌の合併のない322例(非合併例)のF因子別のVTTQによるSWV値を比較検討した.また,肝生検後6ヶ月以上の後にVTTQを再度測定しえた86例について,経過中の肝癌合併例と非合併例SWVの推移について比較検討した.【結果】F因子別のSWV値は肝癌合併例/非合併例のF1:1.12±0.246/1.39±0.375,F2:1.38±0.359/1.78±0.745,F3:1.81±0.621/2.27±0.623,F4:2.62±0.622/2.80±0.894とF1-3の慢性肝炎例では,肝癌合併例でSWV値が高くなる傾向にあった.肝生検後経過が追えた86例中の肝癌合併例は4例(5%)であった.経過中のSWV上昇群の割合は,肝癌合併例4例のうち3例(75%),非合併例82例中19例23%で肝癌合併例では,SWV低下・不変群と比較し上昇群が有意に多くみられた(P=0.0498).【結論】肝癌合併例では,SWV値は高くなる傾向にあり,経過中にSWVが上昇する症例では,肝癌を合併する頻度が高くなる.VTTQにて経過観察することで肝癌を発生する症例を絞り込める可能性が示唆された. |
索引用語 |
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