セッション情報 |
シンポジウム2
肝画像診断の最前線
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タイトル |
S2-14:Interventional radiologyにおける支援画像「FlightPlan」の有用性
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演者 |
南 康範(近畿大学医学部消化器内科) |
共同演者 |
工藤 正俊(近畿大学医学部消化器内科), 村上 卓道(近畿大学医学部放射線診断科) |
抄録 |
【背景】多発肝細胞癌の診断・治療で用いられる腹部血管造影は2次元画像であるために立体的な腫瘍血管の走行を把握することが難しい場合がある.FlightPlan for Liverはcone-beam CTによって得られた肝動脈の3次元情報を画像的に解析し,腫瘍への栄養動脈の識別を可能にする非侵襲的なソフトウェアである.【目的】Interventional radiologyにおける支援画像「FlightPlan」の有用性を検討する.【対象・方法】2011年4月から11月に当院でTACEを施行した31症例44結節が対象である.男性20例,女性11例で平均年齢は73.7歳であり,主腫瘍の平均径は2.6cmであった.使用したcone-beam CT装置はInnova4100IQ Pro(GEメディカル),画像解析ソフトはFlightPlan(GEメディカル)である.固有肝動脈からの血管造影時にcone-beam CTを撮像した後,FlightPlanを起動して始点をカテーテル先端,終点を腫瘍全体と設定すると腫瘍までの栄養動脈が色で示される.【結果】腫瘍濃染が淡いために認識されなかった1例を除いた全症例で栄養動脈が表示された.実際の栄養血管との一致率は95.5%(42/44)であった.【結語】cone-beam CTを用いた腹部血管造影ではFlightPlanによって肝細胞癌の腫瘍血管の同定が視覚的に容易であった.効果的に腫瘍血管を認識することは効率的な肝動脈塞栓術に貢献できると考える. |
索引用語 |
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