セッション情報 |
シンポジウム12
GIST研究の進歩と臨床への展開
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タイトル |
S12-2:GISTにおける造影EUSの有用性
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演者 |
山下 泰伸(和歌山県立医科大学第二内科) |
共同演者 |
上田 和樹(和歌山県立医科大学第二内科), 一瀬 雅夫(和歌山県立医科大学第二内科) |
抄録 |
肝腫瘍を中心とし,現在腫瘍診断目的にソナゾイゾを用いた造影エコーが用いられ,その有用性が示されている.一方で,粘膜下腫瘍において,診断目的のEUSはミニチュアプローベが用いられることが多く,造影EUSが用いられることは少なく,その有用性に関する報告は少ない.また,術前のGISTの診断,悪性度診断にFNAが用いられるが,悪性度の診断に関しては,組織量が少なく悪性度診断が困難な場合を経験し,また組織は腫瘍の一部分であり,腫瘍全体の悪性度を反映しているかについては疑問が残る.そこで,今回GISTにおける造影EUSの診断,悪性度診断における有用性について検討した.対象と方法:対象はGISTが疑われ,2010.7から2012.8までに造影EUSを施行した症例で,手術により病理学的にGISTと診断された11症例を対象とした.うち7例に対して,術前FNAが施行された.対象の内訳は男性4例,女性7例で平均年齢は66.2歳,平均腫瘍径は40.5mmであった.GISTの悪性度診断に関してはFletcher分類を用い,中間リスク以上の群(A群)と低リスク以下(B群)の2群に分類した.EUS装置はオリンパス社製GF-UE260-AL5とアロカ社ProSoundα10を使用した.まずBモードで病変を観察した.次にソナゾイド0.7ml/bodyを静脈投与し,ExPHDモードを用いて病変への血流と血管の有無を評価した.血管の評価とし,腫瘍辺縁からの不整血管の流入の有無を評価した.結果:FNAによるGIST診断能は86%(6/7)であった.全例において早期からの濃染を認めた.血流に関して,A群5例中(高リスク:3例,中間リスク:2例),不整血管を認めたものが4例(80%),B群6例中(低リスク:3例,超低リスク:3例),不整血管を認めたものが1例(17%)であった(P=0.08).結論:GIST全例で早期より濃染を認め,GISTの診断に有用であった.悪性度に関しては,11例と症例数は少ないものの,より悪性度の高いもので不整な血管の流入を認め,術前の悪性度の診断に有用である可能性が示された. |
索引用語 |
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