セッション情報 |
シンポジウム14
消化器領域における幹細胞研究の進歩
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タイトル |
S14-16:培養骨髄由来細胞を用いた肝硬変症に対する修復療法の開発へのProof of Concept
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演者 |
寺井 崇二(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
共同演者 |
高見 太郎(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 坂井田 功(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
抄録 |
【目的】我々は現在までに,肝硬変症に対する自己骨髄細胞投与療法を臨床開発し,その安全性と有効性を検証してきた.さらに低侵襲の培養骨髄由来細胞を用いた肝硬変症治療を開発するため,前臨床研究でのProof of Conceptを確立する.【方法】(1)ヒト骨髄単核球細胞を2継代・約20日間通常培養することで間葉系細胞を増幅する.この培養細胞をNOD/SCID四塩化炭素投与肝硬変症モデルマウスに投与し,線維化改善効果を明らかにする.(2)イヌモデルから自己骨髄液を採取・培養することで間葉系細胞を増幅する.この培養細胞をイヌモデルに投与し,血液データ変化や造影CTによる塞栓症評価により安全性を評価する.またNOD/SCID四塩化炭素投与肝硬変症モデルマウスにイヌ培養間葉系細胞を投与し,肝硬変症に対する改善効果を検証する.【成績】投与したヒト培養細胞は(CD73/CD90/CD105陽性かつCD45陰性)の間葉系細胞であり,マウスモデルにおいて有意な肝線維化改善効果を認めた(p<0.05).またイヌモデルにおいて採取・培養された細胞も間葉系細胞であり,投与後は肺動脈塞栓なく特に有害事象の発生はなかった.さらに免疫不全肝硬変マウスに投与したイヌ培養間葉系細胞の肝線維化改善効果を確認した.【結論】ヒト培養骨髄間葉系細胞は肝硬変症改善に有用な細胞分画であることが明らかになり,この細胞の投与はイヌを用いた大型動物でも安全であることを確認した.細胞スペックが明らかになったことより,CPCコールドランなどの臨床応用実現のための準備をさらに加速させていく. |
索引用語 |
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