セッション情報 パネルディスカッション1

消化器領域におけるIgG4関連疾患の診断と治療~包括的診断基準を受けて~

タイトル PD1-5[追加]:

超音波内視鏡検査による1型と2型自己免疫性膵炎の鑑別

演者 水野 伸匡(愛知県がんセンター中央病院消化器内科)
共同演者 原 和生(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 肱岡 範(愛知県がんセンター中央病院消化器内科)
抄録 【目的】IgG4関連疾患の膵病変は,自己免疫性膵炎(以下AIP)国際コンセンサス診断基準(以下ICDC)における1型AIP(以下1型)と同義である.一方,ICDCにおける2型AIP(以下2型)はIgG4の関与がないと考えられているが,両者を画像所見や生検で鑑別診断することは困難なことが多い.超音波内視鏡検査(以下EUS)はAIP,特に1型の診断には有用であるが,2型の診断における有用性は不明である.本研究では,1型と2型AIPの鑑別におけるEUSの有用性を明らかにすることを目的とした.【方法】ICDCにてAIPと診断した症例のうちEUS所見の検討可能な36例(1型31例(definitive 29,probable 2),2型5例(definitive 4,probable 1))を対象とし,1)我々が報告したAIPに特徴的なEUS所見(AIP所見,Hoki, JG 2009),2)早期慢性膵炎診断基準のEUS所見(CP所見),を1型と2型で比較した.【成績】1.AIP所見:difuse hypoechoic(DH)(1型:26/31,2型:2/5),diffuse enlargement(DE)(13/31,2/5),focal hypoechoic(FH)(14/31,3/5),focal enlargement(FE)(12/31,3/5),extrahepatic bile duct wall thickness(BWT)(19/31,1/5),lymphadenopathy(LN)(22/31,1/5)であり,DH(p=0.0286),LN(p=0.0277)が有意に1型に多く認められた.2.CP所見:lobularity(3/3,0/5),non-honeycombing lobularity(3/31,1/5),hyperechoic foci(15/31,4/5),stranding(20/33,3/5),cyst(7/31,1/5),dilation side branch(0/33,1/5),hyperechoic MPD margin(14/31,3/5)であり,dilation side branchが有意に2型に多く認められた(p=0.0116).早期慢性膵炎診断基準陽性率は1型(18/31,58%),2型(3/5,60%)で両群に差はなかった.【結論】1型AIPと2型AIPの鑑別において,AIP所見のDHおよびLNが1型AIPに高頻度であり,2型AIPとの鑑別に有用と考えられた.一方,早期慢性膵炎診断基準による鑑別は困難と考えられた.
索引用語