セッション情報 |
パネルディスカッション1
消化器領域におけるIgG4関連疾患の診断と治療~包括的診断基準を受けて~
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タイトル |
PD1-13[追加]:自己免疫性膵炎診断基準に基づく診断能向上における顎下腺エコーの有用性評価
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演者 |
高野 伸一(山梨大学医学部第1内科) |
共同演者 |
佐藤 公(山梨大学医学部第1内科), 榎本 信幸(山梨大学医学部第1内科) |
抄録 |
【背景】近年,診断精度の向上を目指して国際コンセンサス診断基準や自己免疫性膵炎臨床診断基準2011が相次いで作成された.いずれの診断基準でも膵外病変の存在が重視されているものの,その具体的な評価方法は確立されていない.自己免疫性膵炎(AIP)の膵外病変の中で最も体表に近く高頻度である顎下腺炎は,汎用される超音波機器で容易に客観的な評価が可能であるが,そのエコー所見に基づいた診断的意義の詳細な検討はない.【目的】AIPにおける顎下腺エコー所見の特徴を明らかにし,顎下腺エコー検査によるAIPと膵癌との鑑別能および顎下腺エコーを加えることによる診断基準に基づく診断能向上への有用性を評価することを目的とした.【対象と方法】対象はAIP27例,膵癌26例.検討1:顎下腺エコーの疾患特異性を評価するために,低エコー結節の存在,内部エコー不均一所見からAIPと膵癌の鑑別を行った.検討2:顎下腺炎の診断を目的とした,触診,Gaシンチ,顎下腺エコー所見による有所見率を比較した.検討3:当科でのAIP症例27例を診断基準2011に照らし合わせ,顎下腺エコーを追加することによる診断精度を検討した.【結果】結果1:顎下腺エコーにて評価が可能であったのはAIP24例および膵癌26例であった.AIPと膵癌の鑑別において低エコー結節の存在は感度75%,特異度100%,正診率88%であり,不均一は感度92%,特異度85%,正診率88%であった.結果2:顎下腺炎診断における有所見率は,触診で59%(16/27),Gaシンチで42%(5/12),顎下腺エコーでの低エコー結節所見が67%(18/27)であった.結果3:AIP27例中,診断基準2011で確定診断に至ったのは25例(93%)であった.この中で切除病理所見を除くと確定診断に至らず,顎下腺エコー所見を加えることで確定診断となる1切除例が存在した.【結論】顎下腺の低エコー結節および不均一所見はAIPに極めて高頻度かつ特徴的であり,客観的評価が可能であることから,膵外病変サーベイランス法の一つとして取り入れるべきものと考えられる. |
索引用語 |
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