セッション情報 |
パネルディスカッション6
小腸病変の診断と治療の進歩
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タイトル |
PD6-7:クローン病の再燃予測におけるMR enterocolonography(MREC)の有用性
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演者 |
藤井 俊光(東京医科歯科大学消化器内科) |
共同演者 |
長堀 正和(東京医科歯科大学消化器内科), 渡辺 守(東京医科歯科大学消化器内科) |
抄録 |
【目的】クローン病(CD)の病変評価には造影検査や内視鏡などを施行しているが,被爆や苦痛,また狭窄や癒着による検査の制限などの問題がある.近年CDの腸管病変に対してCTやMRI等の非侵襲的な画像診断が注目されている.MRIは腸管粘膜だけではなく壁や壁外の情報も得られ,瘻孔や膿瘍も含めより的確に活動性を評価できる可能性がある.われわれはこれまでCDの小腸大腸病変の同時評価法としてMR enterocolonography(MREC)を開発し,その有用性と簡便性,優れた忍容性について報告してきた(Hyun SB, Fujii T. et al. Inflamm Bowel Dis. 2010).今回CDについてMRECとその後の臨床経過の関連性,さらに寛解症例においてMRECで再燃予測が可能であるかを検討した.【方法】2009年7月から2012年9月に当院潰瘍性大腸炎・クローン病先端治療センター通院中でMRECを施行したCD97例を対象に,SES-CDに準じて設定したMRECスコア,SES-CD,臨床症状の有無,CDAI,CRPを測定し,前向きに治療強化の有無,入院および手術率について検討した.さらに,CDAI150以下の臨床的寛解症例に対して,MRECスコア高値群において低値群に対しその後に有意に再燃するか検討した.MRECの前処置は前日のマグコロールP 50g,当日のニフレック1lの内服のみで,ゾンデ留置や注腸は行わず,内服1時間後にMR撮影を行った.【結果】MRECスコア8点以上の陽性46例と8点未満の陰性51例では陽性群で有意に1年以内に治療の強化を要した(陽性群80.4%,陰性群17.6%).また陽性群は有意に1年以内に入院を要し(陽性群34.8%,陰性群3.9%),手術率も高かった(陽性群17.4%,陰性群2.0%).さらに,寛解例72例において,陽性29例と陰性43例では陽性群で1年以内に有意に再燃することがわかった(陽性群69.0%,陰性群14.0%).【結論】MRECスコアはCDの治療経過に関係し,寛解例においては再燃予測に重要である可能性が示唆された. |
索引用語 |
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