セッション情報 ワークショップ6

未分化型早期胃癌の診断とESDの適応

タイトル W6-1:

未分化型早期胃癌のESD適応拡大に向けた取り組みと課題

演者 小野 裕之(静岡県立静岡がんセンター内視鏡科)
共同演者
抄録 Hirasawaらは,外科的切除された単発早期胃癌のうち,未分化型に関しては,「T1a(M)癌,UL(-),2cm以下,脈管侵襲なし」の4つの条件を満たす場合,リンパ節転移頻度は0%(0/310)(95%CI.:0~0.9%)と報告した.これらの病変に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行した場合でも外科的切除と同等の予後が得られる可能性が示唆されたためが,胃癌治療ガイドライン第3版においては,今のところ適応拡大病変とは規定するものの,エビデンスが不十分で,あくまでも臨床試験として行うべきと明記されている.そのため,JCOG内視鏡グループにて,前向き臨床試験を計画した.未分化型においては,腫瘍径の測定方法や,分化型との混在型の場合,どちらが有意かの判断方法が難しく,分化型との違いは大きい.今回は,未分化型早期胃癌がガイドラインに適応拡大病変となった経緯,前向き試験へのとりくみ,明らかにしなければならない課題について述べ,議論の端緒としたい.
索引用語