セッション情報 ワークショップ9

炎症性腸疾患の内科的治療戦略と外科との接点

タイトル W9 司会の言葉:

司会の言葉

演者  
共同演者
抄録  炎症性腸疾患(IBD)は潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)に大別される.近年IBDに対する内科的治療が進歩し,栄養療法,免疫調節薬,5-ASA製剤大量療法,白血球除去療法に加え生物学的製剤が有力な治療手段となった.また,腸管狭窄に対する拡張術も選択肢に加わった.その結果,重症例であっても短期的には手術回避可能な症例数が増加し,UCとCDにおける内科の治療限界と手術適応も変化している.しかし,長期的にみるとIBDに対する手術が減少したか否か明らかでない.外科療法は絶対適応と相対適応に分けられるが,両者ともに減少傾向にあるのか明らかでない.IBD患者の高齢化と長期罹患を考慮すると手術適応や術式にも柔軟な選択が求められる.全てに対応できる専門施設のみならず,一定の限界がある一般施設における相対手術適応にも着目したい.以上の観点から,最近の内科的治療戦略と外科医的な観点からの治療適応について討議したい.
索引用語