セッション情報 |
ワークショップ9
炎症性腸疾患の内科的治療戦略と外科との接点
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タイトル |
W9-5:潰瘍性大腸炎(UC)入院例における手術症例の背景因子と術後予後の検討
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演者 |
齊藤 詠子(東京医科歯科大学消化器内科) |
共同演者 |
長堀 正和(東京医科歯科大学消化器内科), 渡辺 守(東京医科歯科大学消化器内科) |
抄録 |
【目的】入院を要する難治性UCにおいて適切な内科治療の選択と手術症例の術後合併症に寄与する因子を明らかにする.【方法】2010年4月~2012年3月まで当院にて入院加療を要したUC67例(男性41例,女性26例)を対象に,(1)rescue therapyとしてのタクロリムス/サイクロスポリン(Tac/CyA)及びインフリキシマブ(IFX)に関係する背景因子の比較,(2)手術及び非手術症例に関して背景因子の比較及び手術例の予後を検討した.背景因子として年齢,性別,臨床的重症度,Lichtiger index(LI),CRP,ステロイド依存/抵抗,免疫調節薬使用の有無等を比較した.【結果】(1)rescue therapyとしてTac/CyAまたはIFXを受けた患者の背景因子には差はなかった.(2)手術及び非手術例における同様の検討では,手術例では非手術例と比し重症例が多く[10/11(90%)vs 17/56(30%)(p=0.0002)],CRP(mg/dl)が高く[6.8±6.6 vs 4.1±5.1(p=0.03)],LIが高かった[15±3 vs 12±3(p=0.003)].短期非手術率はTac/CyA28/34(83%),IFX14/16(88%)で有意差はなかった.rescue therapy不応例の11/17(64.7%)でsecond rescueが行われ,非手術率はIFX2/5(40%)およびTac/CyA5/6(83%)だった.術後経過では手術例10例に再手術・死亡はなく,重篤な有害事象は術後感染症1例のみ,長期入院(60日以上)3例で全例高齢で基礎疾患を有し低栄養,長期臥床など全身状態不良例だった.【結語】2つのrescue therapy間の選択および有効性には差を認めなかった.入院時の臨床的重症度,LI,CRPは手術例にて有意に高く,このような症例では短期に治療効果判定を行い,手術適応の有無を判断する必要があると考えられた. |
索引用語 |
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