セッション情報 |
ワークショップ12
胆膵疾患に対するinterventional EUSの現状
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タイトル |
W12-15:当施設における胆膵疾患に対するInterventional EUS
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演者 |
池田 恒彦(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座) |
共同演者 |
入澤 篤志(福島県立医科大学会津医療センター準備室消化器内科), 大平 弘正(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座) |
抄録 |
我々は2001年からInterventional EUSを導入し,のべ1008件の診断的・治療的Interventional EUSを行ってきた.胆膵疾患に対する現状と今後の展望を報告する.診断的Interventional EUS(EUS-FNA):2012年8月まで経験した膵腫瘤性病変385例中の膵癌は275例(71.4%)であり,転移性腫瘍14,自己免疫性膵炎33,内分泌腫瘍19,慢性膵炎40,SPT4症例も含まれた.全体の診断率は95.7%であった.この診断能が得られている一つの理由としては迅速細胞診の併用による効果が挙げられる.治療的Interventional EUS:1.進行性膵臓癌の疼痛除痛:CPNを30例に施行し,有効率76.9%,偶発症23.1%(血圧低下3,下痢2,疼痛1)であった.2.EUS-FNA採取検体を用いた薬剤感受性試験の実施:進行性膵臓癌34例でGEM投与によるATP assayを評価し無増悪進行生存の延長や抗腫瘍効果が期待される値treated/control ratio 0.74であった.3.進行性膵臓癌で経乳頭的な減黄術の困難例に対する経消化管的な胆道ドレナージ:8例(経十二指腸6,経胃2)を施行した.いずれも良好な結果が得られた.4.化学療法無効膵癌症例への樹状細胞の腫瘍内局注療法:7例に施行し,平均生存期間9.9カ月(最長21ヶ月)であった.5.膵仮性嚢胞に対するドレナージ:36例の膵仮性嚢胞に対し行った.本法での難治4例に対しては内視鏡的膵仮性嚢胞内洗浄ドレナージ術を施行し多房性嚢胞の消失を得た.6.展望:我々はミニブタを用い,腹腔内臓器への微小異物注入実験を行った.19G穿刺針にて安全に留置する事が可能であり,治療的Interventional EUSの新たな展開が期待できる結果であった.結語:Interventional EUSは胆膵疾患診療に不可欠な手技と考えられる. |
索引用語 |
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