セッション情報 | プレナリー セッション肝癌 |
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タイトル | PL-022:Transarterial Oily Chemoembolizationの適応に対する考察 |
演者 | 兼藤 努(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野) |
共同演者 | 吉川 成一(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 上村 顕也(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 田村 康(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 高村 昌昭(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 五十嵐 正人(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 川合 弘一(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 山際 訓(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 須田 剛士(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 野本 実(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野), 青柳 豊(新潟大学医歯学総合研究科消化器内科分野) |
抄録 | 【目的】切除不能肝細胞癌に対する治療として,TACEとTOCEのいずれかが生存期間をより有意に延長させるか否かを比較検討した.【方法】当院において1983年から2011年の間に切除不能肝細胞癌と診断され,TACEもしくはTOCEを初期治療として施行された712人の予後を比較検討した.また,1998年から2011年に治療された97例の多発肝細胞癌症例に対しては詳細な画像検討を実施した.【結果】TACEを施行された群(TACE群)とTOCEを施行された群(TOCE群)の間で背景として,年齢,性差,Child-Pugh,ICG K値,腫瘍stageに有意差を認めなかった.生存期間中央値は各々632日,553日であり,統計学的優位差を認めなかった.単発腫瘍群においては,年齢,性差,Child-Pugh,ICG K値,腫瘍stage,AFP値,PIVKAII値,腫瘍経に差がない一方で生存期間中央値はTACE群1733日,TOCE群で839日であり,TACE群で有意に生存期間の延長が見られた.多発腫瘍群においては年齢,性差,Child-Pugh,ICG K値,腫瘍stage,AFP値,PIVKAII値,腫瘍個数,腫瘍の分布(一葉にとどまるかもしくは両葉におよぶか)に有意差を認めず,生存期間中央値はTACE群493日,TOCE群で553日であり有意差を認めなかった.【結論】TACEとTOCEを施行された切除不能肝細胞癌の患者において全生存期間に優位さは認められなかったが,単発腫瘍の場合ではTACEが有意に勝っていた.単発腫瘍の場合ではTACEを施行するべきであり,多発腫瘍の場合ではTOCEが容認される治療法であることが示唆された. |
索引用語 |