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胆道

タイトル PL-055:

GEM+CDDP併用療法を2次治療とした切除不能胆道癌に対する治療戦略

演者 中村 和貴(千葉県がんセンター消化器内科)
共同演者 山口 武人(千葉県がんセンター消化器内科), 須藤 研太郎(千葉県がんセンター消化器内科), 稲垣 千晶(千葉県がんセンター消化器内科), 喜多 絵美里(千葉県がんセンター消化器内科), 北川 善康(千葉県がんセンター消化器内科), 相馬 寧(千葉県がんセンター消化器内科), 鈴木 拓人(千葉県がんセンター内視鏡科), 三梨 桂子(千葉県がんセンター消化器内科), 廣中 秀一(千葉県がんセンター消化器内科), 原 太郎(千葉県がんセンター内視鏡科), 傳田 忠道(千葉県がんセンター消化器内科)
抄録 【目的】切除不能胆道癌に対しGEM+S-1併用療法(GS療法)が試みられ,その有効性も報告されている.しかしGEM+CDDP併用療法(GC療法)の有効性が報告され,GC療法が標準治療となった.しかし,点滴時間が短いことなどGS療法の利点も多い.今回,1次治療をGS療法として,2次治療にGC療法導入した治療成績を後ろ向きに検討した.【方法】GC療法導入前後での1次治療法および2次治療法の変化および治療成績を検討した.また1次治療としてGS療法無効後に2次治療としておこなったGC療法の有効性を検討した.【結果】2007年より当院にて抗がん剤治療を行った144例(肝内胆管癌64例,肝外胆管癌29例,胆のう癌51例)の中,1次治療無効となった119例を検討対象とした.GC療法を積極的に導入し始めた2011年1月前後で2つのグループ(A:2007-2010年,B:2011-2012年)に分けて検討した.Aグループは79例で,1次治療はGEM+S-1併用(GS)/GEM/S-1 が46/15/18例であり,2次治療はGC/GC以外/施行せず が5/38/36例であった.Bグループは40例で,1次治療はGEM+S-1併用(GS)/GEM/S-1が21/15/4であり,2次治療はGC/GC以外/施行せず が13/15/12例であった.2群間の比較では2次治療を行わなかった患者が減少する傾向にあり,有意に2次治療のGC療法が増加した.全生存期間(OS)の比較では生存による打ち切り例が多いが,有意にB群が勝っていた.また1次治療にGS療法を行った67例において,2次治療はGC/GC以外/施行せず 16/24/27例で,1次治療からのOSは各々468日,383日,180日であった.【結語】切除不能胆道癌に対するGC療法導入は生存期間を延長する可能性が示唆された.
索引用語