セッション情報 | 口演膵腫瘍1 |
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タイトル | O-002:75歳以上の高齢者における膵IPMNの手術適応の検討 |
演者 | 奥村 徳夫(名古屋大学消化器外科学) |
共同演者 | 藤井 努(名古屋大学消化器外科学), 山田 豪(名古屋大学消化器外科学), 神田 光郎(名古屋大学消化器外科学), 末永 雅也(名古屋大学消化器外科学), 村井 俊文(名古屋大学消化器外科学), 堀田 佳宏(名古屋大学消化器外科学), 福本 良平(名古屋大学消化器外科学), 小林 大介(名古屋大学消化器外科学), 田中 千恵(名古屋大学消化器外科学), 中山 吾郎(名古屋大学消化器外科学), 杉本 博行(名古屋大学消化器外科学), 小池 聖彦(名古屋大学消化器外科学), 野本 周嗣(名古屋大学消化器外科学), 藤原 道隆(名古屋大学消化器外科学), 竹田 伸(名古屋大学消化器外科学), 小寺 泰弘(名古屋大学消化器外科学) |
抄録 | 【背景・目的】IPMNは膵癌に比べ予後良好な疾患であり,手術により根治が期待できる反面,その緩徐な発育形態のため経過観察も可能な疾患である.膵切除術は他の消化管手術に比べ侵襲が大きく,時に致命的な合併症も起こりうるため,高齢者に対しては手術適応を苦慮することが多い.今回われわれは75歳以上の高齢者に対して行われたIPMN手術症例を検討した.【対象】当教室で1995年~2011年に行われたIPMN手術症例(1)75歳以上:30例,(2)75歳未満:161例.【結果】(1)男性/女性=13/17,術式はPD群17例(PD/PHRSD/PPPD/SSPPD=4/6/6/1)・DP群8例(DP/SPDP=7/1)・TP群4例(TP/PPTP=2/2)・局所切除1例,平均手術時間:379分,平均出血量:821ml,食事開始日数:11.1日,平均術後在院日数:30.8日,膵瘻発生率:15.4%,IPMN再発率:26.7%,手術関連死は認められなかった.(2)平均手術時間:365分,平均出血量:703ml,食事開始日数:18.8日,平均術後在院日数:39.3日,膵瘻発生率:29.8%,IPMN再発率:16.8%であった.術式(PD群・DP群・TP群・局切群)それぞれで検討しても75歳以上と75歳未満で差は認められなかった.【考察】膵切除術は腹腔内手術の中でもっともリスクの高い手術の一つであるが,症例数の多い施設では安全に施行できる手術として認識されつつある.今回の検討では,75歳以上の高齢者であっても全身状態が許容されれば,IPMN手術は75歳未満と同様に施行可能と考えられた.【結語】75歳以上と75歳未満では手術時間・出血量などの手術因子に差は認められなかった. |
索引用語 |