セッション情報 | 口演膵腫瘍1 |
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タイトル | O-004:膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の良悪性診断におけるFDG-PET/CTの有用性の検討 |
演者 | 畠 達夫(東北大学病院肝胆膵外科) |
共同演者 | 坂田 直昭(東北大学病院肝胆膵外科), 青木 豪(東北大学病院肝胆膵外科), 岡田 恭穂(東北大学病院肝胆膵外科), 森川 孝則(東北大学病院肝胆膵外科), 菅野 敦(東北大学大学院消化器内科), 林 洋毅(東北大学病院肝胆膵外科), 吉田 寛(東北大学病院肝胆膵外科), 元井 冬彦(東北大学病院肝胆膵外科), 内藤 剛(東北大学大学院胃腸外科), 正宗 淳(東北大学大学院消化器内科), 三浦 康(東北大学大学院胃腸外科), 片寄 友(東北大学大学院統合がん治療外科学), 柴田 近(東北大学大学院胃腸外科), 下瀬川 徹(東北大学大学院消化器内科), 海野 倫明(東北大学大学院消化器外科) |
抄録 | 【目的】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は腺腫から浸潤癌まで幅広い組織異型を示すのが特徴であり,ガイドラインの治療指針に準じても術前の良悪性の鑑別診断が困難な例が多い.当科ではIPMN切除例に対しては他臓器癌合併の検索も兼ねてほぼ全例に術前FDG-PET/CTを施行している.IPMNの良悪性の鑑別診断におけるFDG-PET有用性について検討する.【対象と方法】2006年5月から2012年7月までの期間で当科でのIPMN切除例のうち術前FDG-PET/CTが施行された66例.FDG集積の有無とSUVmax値から感度,特異度,正診率を求め,臨床病理学的因子と比較検討した.【結果】男性/女性:42/24,年齢平均64.5(35-82)歳.主膵管優位/分枝膵管優位:21/45.腺腫(IPMA)/上皮内癌(IPMC)/浸潤癌:18/29/19.PET陽性率は全体で43.9%(29/66例).組織別ではIPMA/IPMC/浸潤癌:22.2%(4/18例)/41.4%(12/29例)/68.4%(13/19例).悪性診断に対する感度は52.1%,特異度は77.8%,正診率は59.1%であった.PET陽性例のSUVmax平均値は良性(IPMA)4例/悪性(IPMCと浸潤癌)25例:2.25±0.31/4.67±2.95であり悪性例で有意に高値であり(p=0.013),良性4例の異型度は全例intermediate-grade of dysplasiaであった.PET陽性例での良悪性の鑑別において,ROC曲線から得られたcut off値はSUVmax2.25で感度92%,特異度75%であった.【結語】IPMNの術前診断においてFDGの集積の有無のみでは良悪性の鑑別は困難であったが,PET陽性例では他のモダリティが示す画像所見とSUVmax値を組み合わせて診断することで,より的確な悪性予測が可能となることが示唆された. |
索引用語 |