セッション情報 | 口演膵腫瘍2 |
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タイトル | O-005:膵管内乳頭粘液性腫瘍における膵液セルブロック細胞診の評価 |
演者 | 門前 正憲(東京女子医科大学消化器内科) |
共同演者 | 清水 京子(東京女子医科大学消化器内科), 塩賀 太郎(東京女子医科大学消化器内科), 貝瀬 智子(東京女子医科大学消化器内科), 向井 彩子(東京女子医科大学消化器内科), 長尾 健太(東京女子医科大学消化器内科), 田原 純子(東京女子医科大学消化器内科), 高山 敬子(東京女子医科大学消化器内科), 大島 奈々(東京女子医科大学消化器外科), 鈴木 修司(東京女子医科大学消化器外科), 羽鳥 隆(東京女子医科大学消化器外科), 久保木 友子(東京女子医科大学統合医科学研究所), 古川 徹(東京女子医科大学統合医科学研究所), 白鳥 敬子(東京女子医科大学消化器内科) |
抄録 | 【背景と目的】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は組織学的亜分類によって悪性度が異なる.我々は,膵液セルブロック細胞診がIPMNの組織学的亜分類に有用であることを報告した.しかし,異型度診断の感度は十分ではなく,採取された腺管数に問題があると考えた.本研究では膵液セルブロック細胞診で採取された腺管数と診断の精度について検討した.【方法】2010年~2012年までにERP下に採取した膵液のセルブロック細胞診と外科的切除が行われた22例を対象とした.ERPは嚢胞径30mm以上,壁在結節あり,主膵管径5mm以上,主膵管内隆起性病変,経時的変化ありの5項目のうち,1項目以上を満たすものに対して施行した.セルブロック細胞診にて評価可能な構造を有する腺管数を測定し,組織学的亜分類と異型度診断との関連性について検討した.【結果】22例中11例が主膵管型IPMN(IPMC 7例,IPMA 4例),11例が分枝型IPMN(IPMC 3例,IPMA 8例)であった.セルブロック細胞診での腺管数を<5,5-10,10-20,20-30,30<の5段階に分類すると,主膵管型ではそれぞれ4,2,3,1,1例となり,IPMC7例では各々4,0,2,0,1例であった.分枝型では腺管数はそれぞれ3,2,2,1,2例で,IPMC3例の腺管数は<5,5-10がそれぞれ2,1例で,高度異型を示すIPMCでは採取できる腺管数が少ない傾向にあった.一方,組織学的亜分類ではセルブロック細胞診の90%が切除標本と一致し,得られた腺管数が少数であっても診断が可能であった.【結語】IPMNにおける膵液セルブロック細胞診は腺管数が少なくても組織学的亜分類は可能であるが,IPMCでは得られる腺管数が少ない傾向にあり,異型度の判定にはさらなる工夫が必要である. |
索引用語 |