セッション情報 | 口演胃 H. pylori |
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タイトル | O-017:当院のヘリコバクターピロリ除菌治療におけるPPI別検討 |
演者 | 足立 哲平(近畿大学医学部附属病院消化器内科) |
共同演者 | 高山 政樹(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 峯 宏昌(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 永井 知行(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 永田 嘉昭(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 川崎 正憲(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 朝隈 豊(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 櫻井 俊治(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 松井 繁長(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 樫田 博史(近畿大学医学部附属病院消化器内科), 工藤 正俊(近畿大学医学部附属病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】ヘリコバクターピロリの1次および2次除菌における当院のPPI別の除菌治療成績とクラリスロマイシン耐性菌の影響について評価した.【方法】当院において2009年1月から2012年7月までピロリ除菌療法を施行された629人764コースを対象とし,後ろ向きに検討した.PPIとアモキシシリン(A),クラリスロマイシン(C)の3剤併用療法が1次除菌として,PPIとAとメトロニダゾール(M)の3剤併用療法が2次除菌として認められている.それぞれの推奨使用量はオメプラゾール(O)を40mg/day,ラベプラゾール(R)を20mg/day,ランソプラゾール(L)を60mg/day,エソメプラゾール(E)を40mg/day,Cを400mg/day,Aを1500mg/day,Mを500mg/dayである.これらを1週間投与としている.【結果】1次除菌を施行されたのが533コース,2次除菌を施行されたのが231コースであった.1次除菌群のうちCAM耐性ありが58コース,耐性なしが253コース,耐性不明が222コースでありそれぞれO+A+C(OAC),R+A+C(RAC),L+A+C(LAC),E+A+C(EAC)の各治療を受けた.2次除菌群のうちCAM耐性ありが93コース,耐性なしが56コース,耐性不明が82コースでありO+A+M(OAM),R+A+M(RAM),L+A+M(LAM),E+A+M(EAM)の各治療を受けた.除菌の効果判定は治療終了の4週間以上後の尿素呼気試験により判定した.1次除菌の除菌率はOAC,RAC,LAC,EACでそれぞれ57.1%(12/21),74.7%(148/198),70.1%(188/268),79.4%(31/39)であった.2次除菌の除菌率はOAM,RAM,LAM,EAMでそれぞれ80.0%(8/10),90.9%(121/133),93.7%(60/64),93.7%(15/16)であった.除菌率は1次除菌より2次除菌で明らかに高かったが,1次,2次除菌において各PPI群で明らかな有意差を認めなかった.【結論】ヘリコバクターピロリ感染患者に対する除菌成績は,各種PPIに有意差を認めなかった.CAM耐性菌に対しては初めから2次除菌レジメンを使用するべきと思われた. |
索引用語 |