セッション情報 | 口演胃癌 診断 |
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タイトル | O-021:当院におけるAFP産生胃癌の検討 |
演者 | 園山 隆之(島根県立中央病院消化器科) |
共同演者 | 中瀬 真美(島根県立中央病院消化器科), 上野 さや香(島根県立中央病院消化器科), 福田 聡司(島根県立中央病院消化器科), 泉 大輔(島根県立中央病院消化器科), 三上 博信(島根県立中央病院消化器科), 沖本 英子(島根県立中央病院消化器科), 矢崎 友隆(島根県立中央病院消化器科), 伊藤 聡子(島根県立中央病院消化器科), 宮岡 洋一(島根県立中央病院内視鏡科), 藤代 浩史(島根県立中央病院内視鏡科), 高下 成明(島根県立中央病院消化器科), 今岡 友紀(島根県立中央病院消化器科) |
抄録 | 【目的】AFP産生胃癌は全胃癌の2~9%程度とされ,肝転移を高頻度に来す予後不良な胃癌とされる.当院におけるAFP産生胃癌について検討する.【対象】2006年4月~2011年4月の期間に,当院で手術を行い病理組織学的にAFP産生胃癌と診断された10例を対象とした.AFP産生胃癌は切除標本のAFP染色で陽性と診断されたものと定義した.【結果】症例の内訳は男性7例,女性3例 平均年齢69.3歳で,腫瘍占拠部位はU領域3例,M領域4例,L領域2例,2領域が1例であった.腫瘍径の平均は43mmで,術前の内視鏡生検による組織型はtub1が2例,tub2が5例,porが3例,sigが1例(重複あり)であった.病理組織学的な壁進達度はSM1例,MP1例,SS5例,SE3例で,肉眼型は0型1例,1型1例,2型1例,3型6例 4型1例であった.リンパ節転移は9例に認め,リンパ管侵襲,静脈侵襲は全例に認めた.進行度はI期1例,II期4例(IIA期2例,IIB期2例),III期5例(IIIA期3例,IIIC期2例)で,1年生存率は70%(7/10)であった.予後追跡可能であった8例の内,生存例は5例,死亡例は3例で,生存例の生存期間中央値は65カ月(62-74カ月)であった.死亡例は3例とも原病死で進行度はIIIA期1例,IIIC期2例であり,再発形式は局所再発と腹膜播種が1例,リンパ節再発と腹膜播種が1例,腹膜播種1例であった.死亡例の生存期間中央値は8カ月(7-14カ月)であった.【結論】内視鏡生検による組織検査ではAFP産生胃癌を診断することは難しく,術前に診断が可能であった症例は認めなかった.リンパ節転移が高率で,静脈侵襲,リンパ管侵襲ともに高度であるが,IIIA期までの手術可能な症例での短期予後は比較的良好であった.若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 |