セッション情報 | 口演大腸 診断 |
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タイトル | O-027:MRエンテログラフィーを用いたクローン病粘膜治癒評価の試み |
演者 | 南木 康作(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科) |
共同演者 | 長沼 誠(慶應義塾大学医学部内視鏡センター), 奥田 茂男(慶應義塾大学医学部放射線診断科), 久松 理一(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科), 中里 圭宏(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科), 米野 和明(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科), 武下 達矢(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科), 松岡 克喜(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科), 矢島 知治(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科), 金井 隆典(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科), 細江 直樹(慶應義塾大学医学部内視鏡センター), 柏木 和弘(慶應義塾大学医学部内視鏡センター), 井上 詠(慶應義塾大学医学部予防医療センター), 岩男 泰(慶應義塾大学医学部予防医療センター), 緒方 晴彦(慶應義塾大学医学部内視鏡センター), 日比 紀文(慶應義塾大学医学部内科学教室消化器内科) |
抄録 | 【背景】近年クローン病治療において腸管の粘膜治癒が長期予後に寄与することが報告され,治療目標として粘膜治癒の重要性が指摘されている.また腸管粘膜評価の方法として近年CTやMRIを用いた腸管評価法が注目されている.今回我々はクローン病患者に対するMRエンテログラフィー(MRE)の病変検出率,病変の特徴などを検討し,腸管病変評価法としての有用性について検討を行った.【方法】当院通院中のクローン病患者で2012年3月から9月までにMREと大腸内視鏡を同時に施行し,検査1か月以内に採血およびCDAIが評価可能であった23例を対象とした.MREはHyunら(IBD 2011)の方法に準じて撮影した.空腸,回腸,回盲部,右側結腸,横行結腸,左側結腸の6区域に区分し,MREの病変検出率,内視鏡所見との比較について検討した.【結果】23例中20例にMREで活動性病変が確認された.内視鏡で検出された30病変中27病変がMREでも確認できた.縦走潰瘍,狭窄病変は全病変MREにて確認が可能であったが,小潰瘍,縦列アフタは確認できなかった.内視鏡で正常と診断された62区域中MREで所見ありとされた区域が7区域あった.過去に炎症が存在したが現在は粘膜治癒と判断された区域を有所見と判断していた.【結語】MREは術後症例を含めたクローン病の活動性病変の評価に有用であった.本法にて粘膜治癒の評価はほぼ可能と考えられるが,一方内視鏡所見と乖離があった例については今後さらなる症例の集積による検討が必要と考えられた.クローン病診断におけるMREの有用性に関する報告は本邦では少ない.海外でゴールドスタンダードになりつつあるMREの位置づけや妥当性を内視鏡診断能が高い本邦での研究により明らかにしたい. |
索引用語 |